再発は認められなかった♪・・・嬉しい報告を胸に、学童を迎えに行った時、職員室に貴と2人で、報告の為に、顔を出しました。
職員室のドアを開けた目の前に、5年生の時の担任のY先生がいました。
まっすぐに駆け寄って来て下さって、涙を流しながら「よかった〜!よかったね!」と貴の肩に手をかけて、本当に喜んで下さって・・・。
職員室にいらした先生方から、拍手で迎えてもらった貴・・・。
ご心配おかけしました。。。
その後・・・6年生の先生が来られると、す〜っとY先生は、その場を離れていきました。
後日・・・そのことをY先生とお話しする機会があった時、Y先生は、
「あたしは、もう貴ちゃんの担任じゃないから!今は、6年生の担任の先生にお任せしないとね!でも、いつでも、応援してますよ!」そうおっしゃっていました。
・・・やっぱり、そうだったんだ・・・。
でも、貴とあたしには、わかっていました・・・。
この小学校の先生の中で・・・Y先生が1番心配し、思っていて下さっていたこと・・・。
疑惑が晴れて、修学旅行にも行ける!と嬉しくてたまらない貴の気持ちを曇らせてしまうかのように・・・学校側と、修学旅行参加についての話し合いがありました。
校長先生・教頭先生・6年生のそれぞれのクラスの担任の先生との話し合いでした。
貴の6年生の担任の先生は、春からの赴任の先生だったので、もちろんY先生からも、いろいろな事を聞いて下さってはいましたが、他の2クラスの先生は、5年生からの先生だったので、3クラスの先生も一緒に話しをすることになりました。
学校からのお話しは、分刻みでの行動に対して、今の貴についていけるだけの体力があるかどうか。
そして、足場の悪いところや、段差のある場所は?長い距離をみんなと同じペースで歩けるかどうか。
お風呂は、どうするか。足を滑らせたりの危険はないか。
いろいろなことから、親も一緒に参加できないか・・・と言われた。
1組の担任であるT先生は、男の先生で、貴の入院中のことや退院後、3月から学校に戻れたことも見ていて下さった先生は、「長い階段が何段もある場所は、僕が・・・貴ちゃんをおんぶしてでも背負いますよ!連れてってあげたいんです!」そう言って下さった。
教頭先生の「先生の気持ちはわかるけど、貴ちゃんだけ特別にはできないでしょ?」という言葉で、打ち消されました・・・。
でも、T先生の言葉は、貴やあたし達家族にとっては、きっと・・・ずっと忘れられないくらいの嬉しい言葉でした。
学校側の言い分も、何かあっては・・・という心配も現実問題としては、仕方のないことだというのも、わかりました。
でも・・・あたし達家族の思いは・・・。
貴は、みんなと一緒に修学旅行に参加できたら、それでいいんです・・・。
親が・・・あたしが、一緒に行くことなど、貴は、望んでいないんです・・・。
お風呂も、みんなと一緒に入りたいし、先生方が心配でたまらないのであれば、1日くらい入らなくてもいいんです・・・。
例え・・・”日光”のそれぞれの名所を全て見て回れなくても、見て回ることよりも、みんなと一緒に行ける!みんなと一緒の思い出ができる!それが、それだけが、望みなんです・・・。
「修学旅行には行きたい!行けるよね?」ずっと・・・希望に、支えにがんばってきたのだから・・・。
平成18年5月24日(水)小児科の外来・・・
いつものように、血液検査・採尿・の他に、MRI・CTの予約が入っていました。
CTは、肺の画像でしたが・・・問題なしっ♪
生検での結果を「お母さん?安心できましたね?」とN先生に言っていただきました。。。
明日からの修学旅行を「貴ちゃん、楽しんでおいで!」と言っていただき、貴は、嬉しそうに笑っていました・・・。
5年生の時、家庭科の授業でナップザックを作ります・・・。
そのナップザックを修学旅行の移動中、荷物を入れて持ち歩きます。
貴は、入院していたので、5年2組の時のクラス全員のみんなが、少しずつ少しずつ縫って、貴の為のナップザックを作ってくれました・・・。
病院のベットで、そのナップザックを受け取った貴は、本当に嬉しそうでした。
やっと・・・明日、みんなが作ってくれたそのナップザックを持って、みんなと一緒に修学旅行に参加できる事になりました。
貴だけの参加を学校も許可して下さいました。
6年生になって・・・クラスが変わってしまった子もたくさんいるけれど・・・みんなの思いがいっぱい詰まったナップザックをみんなと一緒に使える日が来ました。
貴〜〜〜っ!みんなと同じように歩けないところもあると思う・・・。
先生方には、いっぱい迷惑をかけてしまうかもしれない・・・。
でも、楽しんで来てねっ!!!
参加できる幸せをいっぱいいっぱい噛み締めながら・・・いっぱい感謝をして・・・そして、思いっ切り楽しんで来てね!!!
楽しい思い出をいっぱい作ってきてねっ☆
平成18年5月25日(木)26日(金)
【修学旅行・・・】
修学旅行から帰って来た貴の一言は、
「すごく楽しかった♪」でした・・・。
1番楽しかったのは、やっぱりみんなで過ごし、泊まった旅館だったそうです!
興奮気味に、にこにこしながら、話してくれました・・・。
みんなと回れない場所は、算数でお世話になってるT先生が、ずっと貴のそばにいて、対応して下さったそうです・・・。
無事・・・参加できる事だけで、それだけで、貴は、本当に嬉しかったんだと思います。
そして・・・あたし達家族も・・・ずっと「修学旅行には行かせてあげたい」と思い続けて来ました・・・。
受け入れていただいた学校に・・・そして対応して下さった先生方・・・本当に本当にありがとうございました!!!
・・・「お母さん?おみやげがないんだけどいい?」と言い出した貴・・・。
「おみやげなんていいよ・・・。自分のほしい物は、買えたの?」
少ない決まったおこずかいの中から、何を買って来たんだろう???と思っていると・・・
「これ・・・俺とお揃いで公駿に買ったんだ!いい?」
「お揃いで買えて、よかったね♪」
貴が唯一おみやげを買って来た人・・・それは、大好きな公駿くんでした・・・。
「公駿さ、修学旅行の少し前に病気で入院になって、修学旅行に行けなかったから、おみやげだけだけど・・・俺が買って来たんだ!」
どれだけ、修学旅行に行きたかったかの思いを・・・きっと貴には、わかっていたんだね!
無事に参加できた嬉しさを・・・おみやげを通して、公駿くんに分けてあげたいと思ったんだね!
みんなからのプレゼントのナップザックを背負って・・・楽しい修学旅行が無事終わりました・・・。
先生方・・・お友達・・・本当に本当にありがとうございました♪
PS・・・同じ時期・・・公駿くんは、病院の養護学校の遠足で、同じように、貴にお土産を買って来てくれたいました・・・。

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