「新日曜美術館」を勧めてくれた画伯である鳥仲間が、掘文子さんの展覧会を難波でやってると教えてくれた。
調べてみると24日まで難波高島屋グランドホールで開催されているではないか!
これは!どうしても行きたい!
何かに突き動かされるがごとく行ってしまいました。
テレビで映っていた原画は全部展示されていました。
すごいパワーをいただいて帰ってきました。
原画を目の前にすると感動で涙がこぼれそうになりました。
やはり原画の力って凄いです。
堀文子さん、この番組を観るまで私は知りませんでしたが、本当にすばらしい画家さんです。
発想の全てが意外性に満ちています。
1番印象に残った絵は、やはり代表作の「孤絶の花 ブルーポピー」
その花を一目見るため堀さんは82歳でヒマラヤに赴きました。
5000mという高山で酸素ボンベをつけ岩場をふらふらになりながら登っている映像が番組で写っていました。
「私、死んだかと思いました。そんな思いをして見た花だから、そう易々とロマンチックには描けない」と堀さんはその時のことを語ります。
確かにただごとではない、ものすごい形相でした。
何か差し迫っているものを感じました。
その原画がいま私の目の前にある!
私は絵の前で思わず祈りを捧げていました。
断崖絶壁にひっそりと咲くブルーポピー、誰の目にとまるわけでも、誰に見せるためでもなく、全身棘に覆われて、それでも花は咲くのです。
堀さんは黒い背景の中にブルーポピーを描きました。
花の色はブルー、青紫、薄紫、ピンクと混ざり合い微妙な色合いを出していました。
私はその微妙な色合いをしっかりと眼に焼きつけました。
42歳でご主人を亡くされた後、放浪の旅生活をずっと続けてきた堀さんですが、6年前、大病に倒れ、奇跡の生還を遂げられましたが、もう以前みたいに自由に旅を出来なくなりました。
それからは顕微鏡の世界に目を向け始めます。
こうして描かれたミジンコの絵「極微の宇宙に生きるものたちU」からも深い深い感銘を受けます。
堀さんは89歳というお歳で、驚きと発見の毎日を今も描き続けていらっしゃいます。
そして「5mmでもいいから昇りながら死にたい」と心打たれる言葉をおっしゃっていました。
堀さんがたどって来られた人生、様々な思い、観察眼の鋭さ・・・このブログに紹介するには恐れ多くて私には文章が全然まとまりません。
掘文子展に、画伯であるその鳥仲間も行きたいと言っていましたが、彼にはちょうど旅に出る予定があったので行けませんでした。
少しですが彼におみやげを買いました。
例のごとく絵画鑑賞よりもおみやげ選びに夢中になってしまったよ〜。
画伯の彼は今とてもとても大きな絵の仕事をかかえていて夢の実現に向けて日々がんばっておられるので、少しでも応援したい気持ちから、どれがいいかなあ・・・と悩みながら選びました。
そろそろ旅から帰られる頃、今日郵便局から発送しました。
もうすぐ届くから楽しみに待っててね☆
ほんの少しですが、疲れたらブルーポピーを見て、堀さんの言葉を思い出して、また新しい力に変えてください。
Nikon COOLPIX P5000

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