2006/9/5
95年9月下旬。ツワリがひどい。
職場では妊娠を上司に報告できずにいた。
ツワリの事も隠して、しんどくても仕事を続けないと。
幸い、職場の保険で出産費用が
90%カバーされることがわかり、
急いで日本語を話せる医師を探した。
95年には日本人の産婦人科医師が少なかったけど、
マンハッタン内に1人とてもいい先生を見つけ、
電話でアポを取った。
初診察の日はテリーと2人で出かけた。
先生のオフィスは有名なNYU病院の一室にあり、
看護師さんも日本人で、妊娠の不安を日本語で伝えられる。
初検診はドキドキ。
でもテリーもいてくれて心強い。
問診、血液検査、尿検査、超音波、血圧検査、内診。
全て終えてから、先生がこれからの経過を説明してくれる。
妊娠期間は280日。
日本では妊娠の数え方は
1ヶ月から始まり、10ヶ月で満期。
アメリカでは数え始めが0ヶ月で、
9ヶ月で満期を迎えるのだとか。
私の出産予定日は4月11日。
遅れたら私の誕生日と重なるかも、と
ちょっと楽しみになる。
しかも産む時はこのNYU病院。
私ってなんてラッキーなんだろう。
貧血気味で鉄分が不足していて
出産の時に大量出血を起こす危険性があるので、
鉄分を摂取することに。
「シノブさんは初診に来るのが遅かったので、
来週また来てください。
血液採集をするので、朝ごはんを食べないで下さいね。」
「また血を採るんですか。。」
「そうですよ(笑)。空
腹とツワリで気持ち悪くなるかもしれないけど、
吐いたら次の日にまたやり直しですから、頑張って。」
「は。。はい。」
「大丈夫?」
テリーが笑って私をハグする。
はぁ、、妊婦って大変なんだね。。
翌日、家に帰っても、夕食の準備が進まない。
吐きそう。
9PM テリーが帰宅。
「シノブ、今日Ejoeから、マライア・キャリーの
バックダンサーのオーディションがあるって
電話があって行ってきたんだ!受かったぞ!」
彼は少し興奮してそう言った。
「ツアーなんかにも行けるかもしれない!」
「へぇ、すごいじゃない!」
私は笑顔で答えた。
だけど、内心不安だった。
ツアー。。。初めての妊娠中に彼がいなくなるのは不安。
でもまだ行ってしまうと決まったわけじゃないし。。。
私のお腹の中のこの子がLucky Starだから、
全てが上手くいくのかもしれない。
彼もすごい仕事に就けて、きっと近い将来、
何の不安も無く幸せに暮らせるはず。
イーストサイドにあるTisch NYU Hospital



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投稿者: shinobuny
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