◆二丁目と呼んで!
和歌山市本町二丁目・ぶらくり丁のど真ん中を抜ける大通りは、かつて『二丁目』の愛称で親しまれ、若者や家族連れで大変な賑わいでした。
折からの不況と郊外型量販店の相次ぐ進出により客足はパタリと止まってしまい、かつての一大繁華街も、今や閉店する店が相次ぐ状況となりました。
人の心はいつの時代も熱しやすく冷めやすいもの。一度離れてしまった心を繋ぎとめるのは難しいということを、僕たちは恋愛を通して学んだりします。
街と人の関係も、ある意味、恋のようなもの。
かつてはあんなに愛された大通りが、今は見向きもされなくなる現実。
街と人が、相思相愛だったあの頃を取り戻したくて、今この界隈では『もう一度二丁目と呼んで!』というキャンペーンを行っています。
街のいたるところにはためく「二丁目と呼んで!」の旗。
栄枯盛衰は世の常。しかし、この街を世間で言うように短絡的に『負け組』などと呼んでいいものでしょうか?
時代に流され多様化する価値観の中で世間に迎合し、街すら使い捨てにしてしまったそんな人々こそが、本当の『負け組』なのではないか?僕にはそんな風に思えるのです。
かつて二丁目を愛した人々は、もう二丁目を愛していないのかもしれない。
だけど、ひとつだけ確実なことがあります。
二丁目は、今もあなたを愛しています…。


0