
B級映画の宝庫であるアルバトロス社さんが発売した映画の中でも「Z級映画」「クズ映画の中のクズ映画」「映画史上希にみるクソ作品」という評判は以前から聞いていて、ぜひ観てみたいと思っていたところ、たまたま入ったレンタル店にありましたので喜んで借りたのがこの「女子高生チェーンソー」です。
僕にはとても楽しめた映画でした。でも「楽しめた」というのは、決して名作だからという理由ではなく、噂通りの超駄作だったからです。これ以上のクズ映画もなかなかないと思います。これをB級映画扱いするのはB級映画に失礼です。これはZ級です。
まず「女子高生チェーンソー」というタイトルですが、映画には確かに女子高生もチェーンソーも出てきます。しかしチェーンソーは話の内容とは全く無関係にほんの少しだけ出てきて、女子高生たちは指一本チェーンソーに触れません。ジャケットの写真のシーンがないのです。
映画に登場する人物も10人ぐらいしかいません。総出演の人数が、たった10人ぐらいなのです。演技も素人っぽいですが、これはわざとなのか、本当に演技力がないのか、僕には判断不可能です。
登場人物たちの会話の内容も、ストーリーも、支離滅裂気味です。登場人物たちが殺されていきますので、一応ホラー映画なのでしょう。DVDもホラーの棚に置いてありましたが、きちんとしたホラー映画にちょっと失礼な気もします。おそらくこの映画を観て恐怖を感じる人はいないでしょうから。 殺され方も思わず「トホホ…」とつぶやいてしまう見事さです。
仲間達が殺され、その犯人を推理して行くようなストーリーらしきものはありますが、この映画を観て犯人がわかる人なんか、この世にいないと思います。
それほど衝撃的なラストシーンでした。
これは「衝撃的なラストシーン」として有名な名作「猿の惑星」を超えています。別な意味でですけど。
そして殺人鬼が人々を殺した理由がこれまたスゴイ。ただただ呆然としてしまいます。意味がわからず、思考が停止する事でしょう。
でも僕はとっても面白かったんです。よくまあこんなくだらない映画を作ったものだと感心しました。制作者や出演者の感想などのコメントを読んでみたいと思いました。
できるなら、多くの人に観てほしいです。名作が好きな人だったら時間とお金の無駄でしょうけれど、クソ映画が好きな人でしたらぜひレンタルなどで観て下さい。超駄作という意味で面白いです。
それから「女子高生チェーンソー」で検索すると、この映画がいかに駄作であるかを書いている人や「観る価値なし!」と本気で怒ってる人などが多く見つかりますが、衝撃のオチまでネタバレしている人も結構いますので、ご覧になりたい方は検索などはせず何も知らないままで楽しむ方が良いです。
何度も書いておりますが、この映画は間違いなくクズ映画ですから、興味を持って観た後で「時間の無駄だった!」「金返せ!」などと僕に文句を言われても困ります。くれぐれもそこのところをどうかよろしくお願い申し上げます。Z級映画を楽しめる人にだけお勧めします。本当に最初から最後までグダグダの駄作です。僕は面白かったけど。
しかしこのムチャクチャなオチで観客が納得すると思って作ったのでしょうか。僕はあまりのオチの凄さに腹を抱えて大笑いしましたが、知らずに観たら本気で怒る人も多いんじゃなかろうか。
アルバトロスさん発売の映画レビューです:
「
ニューヨーク大噴火!B級パニック映画/ボルケーノ in N.Y.」
「
カエルが人間を襲う最高のC級映画/フロッグマン」
「
頭のいいカラスのB級映画/鳥」
「
B級ロボット映画/ショック・ウェーブ」
「
B級タイムマシン映画/10ミニッツ・アフター」