
いわゆるバカレコード(CDだけど)です。ビートルズの名盤「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」を全曲、曲順通りにカヴァーしてあるのですが、全曲これがロカビリーとかドゥワップなどオールディーズ仕立てになっているのです。
タイトル曲がツイスト調だったり、「ゲッティング・ベター」が8分の6拍子のロッカ・バラードだったりと面白いのですが「シーズ・リーヴィング・ホーム」なんか、元はオーケストラの重厚なアレンジなのに「ダイアナ」になっちゃってるんですよ。もう大爆笑!「ラブリー・リタ」はボ・ディドリー調のジャングル・ビートだし、「グッド・モーニング・グッド・モーニング」なんかア・カペラ。
しかし大傑作なのは最後の「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」がバディ・ホリーの「ペギー・スー」になっちゃってるの!中間部なんかバディ・ホリーの「エヴリデイ」になるんですよ。ちゃんとヒネってあるんです。でもこれがきちんとハマっているので、この人たちはただ者ではないです。ここまでアレンジして演奏して歌えるのはかなりの実力者です。
演奏も歌も上手だし、アレンジも見事だし、アイディアも秀逸です。同じようなコンセプトで作られたビートルズのカヴァー盤は色々ありますが、これは抜きん出てます。「バカだなあ〜」と大笑いしたし、感動もしました。興味ある好き者の人はぜひどうぞ。Amazonで入手可能のようです。