「"湘南カフェ ブレッド&バターライブ〜一夜限りの復活〜"を見てきました」
邦楽 全般
昨日はお誘いを受け、五反田のゆうぽうと簡易保険ホールで完全招待制のコンサート「湘南カフェ ブレッド&バターライブ」を見てきました。
ゆうぽうと簡易保険ホールに行くのは考えてみると20数年ぶりです。昔、このホールでムーンライダーズのコンサートを見た記憶があります。
出演者は、ホストがブレッド&バター、ゲストが加藤和彦、ゴスペラーズ、ジェイク・シマブクロ、鈴木茂 、松任谷正隆、松任谷由実、南佳孝、ムッシュかまやつ(敬称略)でした。話によると、完全招待制という事でプレミアチケット化していたらしいです。
僕の目的は、熱烈なはっぴいえんどファンですので、ギタリストの鈴木茂さんと、ティン・パン・アレーでも活躍したキーボーディストのマンタ(松任谷"遊民亭主"正隆)さんでした。
チケットを受け取る時、僕の後ろに並んでいた男性が「鈴木茂、歌わないかなあ〜」という話をしているのが聞こえましたので、僕以外にも鈴木茂さん目的の人もいた事がわかりました。
今回はWOWOWで9月30日(日)18:00から、この模様が放映されるというので、リハなどで時間が押したのか、開場予定の6時になってもまだ入場が始まらず、30分ほど遅れて開場になりましたが、ロビーに入ってもまだホールには案内してもらえず、しばらく待ちました。開演も約20分ぐらい遅れました。
ステージには湘南にあったカフェ「ブレッド&バター」をイメージしたセットが組まれていました。
ブレッド&バターが数曲歌い、合間にゲストが登場して2曲ほど歌う、という構成で、鈴木茂さんは前半に登場。
うおお!鈴木茂だ!しかもギターはトレードマークでもあるフィエスタ・レッドのストラトキャスターだ!名盤「バンドワゴン」や数々の名演はこのギターから紡がれたのです!
しかも歌ってる!(南佳孝さんと交互にですが)。入場前に僕の後ろにいた男性、きっと喜んでるだろうなあ、などと考えつつ、鈴木茂さんのギターを堪能いたしました。
出演者が多いので、それぞれお客さんの目的のミュージシャンも違うようで、ゲストが出るたびにあちこちから歓声が上がっていました。
そのうち出てきましたよ、マンタさんが!しかもバンジョー持ってる!マンタさんと言えば、キーボーディストやアレンジャーとして知られておりますが、マンドリンやバンジョーもプレイいたします。
ステージにはマンタさんとゴスペラーズがゲストで登場し、イントロはマンタさんのバンジョーから!うおお!思わずコーフンします。
しかし、曲が終わったら、拍手はゴスペラーズが独占してしまい、マンタさんはひっそりと引っ込んでしまいまして、お名前の紹介もありませんでした。これにはガックリ。
今年、マンタさんが書いた本を買ったのですけど、ウンコやゲロのエピソードが非常に面白く、マンタさんのウンコやゲロの話はいいなあと思っておりましたので、バンジョーを置いてスーッと帰ってしまった事に誰も気が付かないというのがとても残念でした。
でも、再びマンタさんはステージに登場したのでした。マンタ(松任谷正隆)さんの奥様も歌手ですので、夫婦で一緒に登場し、マンタさんはフェンダーのローズ・ピアノを弾きました。
マンタさんの奥様が登場した時の会場の歓声はものすごかったですが、奥様が歌い終わったら、マンタさんは、またもひっそりと帰ろうとし、僕が「ええ〜!また紹介なし?!」と思っていたところ、奥様が「あ、お父さんが帰っちゃう!」とひとこと。さすが奥様!!そこでブレッド&バターのお2人も気が付き、マンタさんを含め、しばしMCとなりました。夫を気遣う素晴らしき奥様です。
そこでマンタさん「僕はカフェのブレッド&バターには行った事がないんだけど、(ステージのセットを見ながら)こんな感じだったの?」と奥様に質問。奥様は言葉に詰まり「…もっと汚かった」。正隆・由実の夫婦漫才という感じでした。
他にもマンタさんと鈴木茂さんが一緒にステージに立って演奏したりと、ティン・パン・アレー系の演奏を愛聴してきた僕にはたまらないものがありました。マンタさんも2曲でバンジョーを弾きました。
他にも「テレビ収録ですので今夜は絶対に間違えられないんですけど、間違えてしまったのでもう1回やります」というのが2回もあり、観客は大喜びしていました。僕もマンタさんや鈴木茂さんの演奏が多く聴けて嬉しかったです。
というわけで、昨日のコンサートの模様は明後日の9月30日にWOWOWで放映されますし、他の方もレビューを書くでしょうから、僕はマンタさんと鈴木茂さんに絞りましてコンサートレビューを書いてみました。
というか、スティーヴィー・ワンダーから贈られた「I Just Called To Say I Love You」と、キャロル・キングの「You've Got A Friend」以外は全部初めて聴いた曲ですので、セットリストなど書けないのでありますが。
そうそう、この「次の曲は皆さんが良く知ってる曲ですので大きな声で歌って下さい」と言って演奏された「You've Got A Friend」はとても良かったです。僕も一緒に歌いましたが、周りは何故か静かだったなあ。いや当然知っているのでしょうけど、お客さんの年齢層はかなり高かったので、照れもあるのかな。
年齢層が高かったせいか、最後まで全員が座って聴いていたのもとても良かったです。40代になると立ちっぱなしはなかなかツライですから。でもそんな僕でもKISSなどのハードロックのコンサートに行くとずっと立って腕振り上げて大合唱いたしますが。まあその辺は音楽性の違いですので楽しみ方も異なりますね。
個人的には、曲名はわかりませんが、浜口茂外也さんから贈られたという曲が気に入りました。ああ、やっぱり良い曲作るんだなあ、なんて思いながら聴きました(ちなみに浜口茂外也さんのお父様は「夜霧よ今夜も有難う」「愛して愛して愛しちゃったのよ」「星のフラメンコ」「黄色いさくらんぼ」や、水原弘さんの名曲「へんな女」などを作った浜口庫之助さんです)。
今夜はティン・パン・アレーのCDをかけて、鈴木茂さんとマンタさんの演奏を聴きながら寝る事にしましょうか。

「キャラメル・ラグ」と「砂の女」最高!