◆恐怖や不安を感じたときに生じる行動または、状態
11.ケージの中で飛び回ろうとして暴れる、止まり木から落下する。
11.オカメインコの場合は、いわゆるオカメパニックの状態。
12.顔面蒼白(眼の周りや顔の皮膚が露出しているインコの場合)。
13.瞳孔が開く(まん丸な黒々とした眼にみえる)。
14.体が細くなる。
15.動作を止めて固まった状態になる。
16.クチバシを軽く開いたままになる。
17.呼吸が荒くなる
18.餌を食べなくなる
19.声かけ、ステップアップ(手に乗ること)の命令など、いつもしている飼い主さんからの働きかけに反応しなくなる。
1.に対しては、鳥さんが静まるまで待つしかありません。ケージに布などをかけて暗くしている場合には、それを取り除き、明るくしてやることでパニックを鎮められることがあります。
暴れた拍子に、ケージの網に羽根や翼が挟まると羽根が折れて流血したり、翼の骨を骨折してしまうことがありますから、注意して下さい。ただ、この状態で、ケージの扉を開けると、飛び出した鳥が部屋を飛び回って窓や壁に激突する恐れがありますから、鳥への働きかけは、鳥さんをそっとしておき、落ち着くまで待つのが一番です。声かけをして落ち着くのであれば、声かけすることも効果的ですが、ひどい地震の時には飼い主さんの様子がいつもと違ってしまうので、鳥が余計におびえてしまうかもしれません。パニックがひどくなるようなら、離れて見守りましょう。
この状態の鳥をケージから取りだし緊急に避難させなければならない場合は、体をしっかり掴み用意していたキャリー等に入れましょう。パニックになっている鳥に力一杯噛みつかれることがあるので、中型〜大型の鳥の場合は、タオルを被せたり、革の手袋を使用して保定しましょう。
地震の際に上記1〜9の様子が一時的に生じても、鳥が恐怖や不安を感じたときに生じる一般的な反応ですから、問題はありません。地震と鳥が落ち着いた後に、おやつを与えながら、「びっくりしたねえ」と話しかけてやりましょう。とっておきの、一番大好きなごほうびでほめてやることが肝心です。次に弱めの余震が来たときに、パニックを起こさなかったら、同じようにごほうびを使ってほめてやりましょう。
動物行動コンサルタント
青木愛弓
2011年3月31日更新
【関連する情報】
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非常時のインコ・オウム類の行動とその対処法2
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「大丈夫」は、本当に大丈夫なときに
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バードトレーニング, 非常時のインコ・オウム類の行動とその対処法1.
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