Q:「コラ!」「ダメ!」「イケナイ!」という言葉で叱ると一瞬やめ
てこちらを見るので、叱られてるのは理解していると思うのですが、すぐにまた悪さをするのはどうしてなのでしょうか。
A:禁止の言葉を大きな声で言っているのなら、それはもしかするとびっくりしているのかもしれません。また、それほど大きな声でないのなら、音がした方に振り向いただけかもしれません。これらは、生まれながらに備わった反応です。鳥と同じく私たちにもあります。
私たちは、「コラ!」「ダメ!」「イケナイ!」という言葉を理解しているので、鳥の反応を禁止の言葉によって反応をやめているように解釈してしまいますが、実は鳥は音に対して生まれながらに備わった反応をしているに過ぎなかったのです。「叱られた」とは思っていなかったので、同じことを何度も繰り返します。
試しに使っている禁止の言葉と同じ音数の言葉を同じ音量で試してください。「ウニ!」「タコ!」「カワウソ!」などの言葉でも、鳥はイタズラを一瞬やめるでしょう。このちょっとした実験でも言葉の意味を理解してやめているのではないということがわかると思います。
長期的に見て効果がないにもかかわらず、私たちがこうした禁止の言葉を繰り返し使ってしまうのは、一瞬でも鳥がしている「私たちが好まない」行動をやめるので、それに「はまって」しまうのです。
しつけは叱ることと思ってしまうと悪循環にはまりやすく、行動の法則を知らないと、この悪循環に気がつかず抜け出すことができません。
行動の後に何が起こっているかに意識することが大切です。そして、叱られるような環境を作らない、して欲しい行動を教えることに力を注いだ方が、鳥がよい行動を学習しやすくなります。
ランキングボタンと拍手ボタンを押してくださると更新の励みになります。

7