東京医科歯科大難治疾患研究所の「心的外傷ケアユニット」は昨年9月開設。性犯罪や重大事故などによって心的外傷後ストレス障害を負った被害者や、事件事故で身内を失った遺族らを専門的に受け入れ、時間をかけてつらい記憶と向き合うことで、不安やPTSD症状を和らげることを目指している。
白書によると、ケアユニットでは犯罪被害者やその家族のうち(1)恐怖や不安がなかなか治まらない(2)事件や事故に関連した不安な夢を繰り返し見る(3)何も手に付かず、感情がまひしたまま?などの人を対象に、数週間単位のさまざまな治療プログラムを提供している。
プログラムは米国や英国の学会などで推奨された方法を採用。ゆっくりと時間をかけた治療によって、被害者らは事件や事故の記憶と繰り返し向き合う。それによって、体験について考えたり感じたりすること自体は危険ではないと分かり、恐怖や不快感が薄らいで生活上の支障が改善、自信を取り戻すことを目指すという。
記事:共同通信社

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