楽しかった春の渡りもほぼ終わり、これから昆陽池公園は8月中旬まで長いシーズンオフに入る

この2ヶ月のシーズンオフの間に、冬から春忙しくて掲載しそびれていた記事を追々載せてゆきたいと思う
久々に蝶の話題を
去る4月10日お昼前のこと、昆虫館出口のツガの木にじっととまっている黒いアゲハをO顧問、よっちゃんらと観察したが、角度が悪くほとんど水平状態にしか見えず、現場では「クロアゲハか」「クロアゲハやね」で終わっていた
後日、なおパパさんから、この蝶は何ですかと1枚の写真が送られてきて、ひと目見て
「カラスアゲハ
」叫んでいた
それは、紛れもなく美しい金属光沢をもったカラスアゲハの見事な開翅写真であった
聞けば4月10日お昼頃、昆虫館出口にて撮影されたという
えっ、もう

こんな時期に
ぬぬ

同じ日の同じ時間、全く同じツガの木ではないか

ということは私達が見たのと同じ個体
自分が撮影した写真を探すと閉じてはいるが、横から撮れた写真があったので、よくよく見ると・・・
しまった
これはカラスアゲハだ
カラスアゲハとクロアゲハの識別点、ミヤマカラスアゲハではなくカラスアゲハである識別点は、

前翅に幅広く白い帯が入るところ、クロアゲハだと白い帯状には見えず、白く見えたとしても全体がベタッと白く見える

ミヤマカラスアゲハだと白い帯はもっと細い線状となる

尾状突起がクロアゲハよりも若干長くしっかりと見える
などなど
でも、ちょっと言い訳(笑)
2枚目の写真に比べて、この3枚目の写真は前翅全体が白く見え、これだと見間違えても仕方がないと思いませんか(笑)
図鑑にはカラスアゲハの発生時期は4月下旬からと書いてあることが多く、今年は春が早かったので季節が早まった可能性もあり、固定概念や先入観をなくして観察しなければならないことを学んだ
見間違えてしまった自分が許せない気持ちだったが、昆陽池公園ではカラスアゲハは観察されることが少ないので、おかげさまで見落としなく記録できました

なおパパさん、ありがとうございます
昨年5月18日、6年越しで発見して以来、観察できることがわかると結構見つかることが増えてきたカラスアゲハ
観察記「念願のカラスアゲハ撮影成功」→
こちら
観察記「カラスアゲハ今まで見落としていた?」→
こちら
しかしながら、もし、なおパパさんの写真がなかったら、あの状況で現場でカラスアゲハと判断できるものだろうかと、図鑑を山と積んで調べているが、後翅の赤班の形状や前翅の翅脈の太さなど、よほど注意深く観察できても難しいだろうと思い、完全に見落としていたと思う・・・
知らず知らずのうちに見落としていることがあるとしたら、深山渓谷に生息するミヤマカラスアゲハも人知れず訪れているのかもしれず、もしかしたら昆陽池公園でゼフを観察できる日も近いのではと期待が膨らむのであった
Canon EOS 7D Mark II EF100-400m F4.5-5.6L IS II USM
4月10日11時36、54分 昆虫館出口にて撮影

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