ビロードキンクロ、私にとっては、その昔ライフリスト300種目を飾ったことがある思い出深い野鳥

1996年2月18日、静岡県御前崎港での出会いが最初だった

あれから24年、昆陽池公園のすぐお隣の瑞ヶ池公園に飛来してくれたストーリー
ビロードキンクロ奔走記
11月14日のこと、いつもどおりの朝巡を終わって帰宅、昼休憩しているところにチームKジュニアのカズくんから電話が
「瑞ヶ池にビロードキンクロ♂成鳥が居ます
」
なぬ
各局に連絡後、
急行
電動自転車をぶっ飛ばして駆け付ける途中、さっそく見てこられたミラーズの皆さんとすれ違う
Mr.ミラーさん(自転車)「近いよ

」
Mrs.ミラーさん(徒歩)両手で大きなまるのジェスチャー
そうは言っても瑞ヶ池だからどうせ遠いんだろうなあと思いながら到着、
既にヨッシー家の皆さん、チョウゲンボウ組(リキ家)の皆さんが撮影中

みんな速っ
ほんまや

近い
チョウゲンボウ組の皆さん「翼がおかしいのかなあ

弱っているみたい・・・」
なるほど、全然餌をとらず、
沿岸近くを右へ左へ・・・
大丈夫かなあ
激近くに来たっ
逆光と光が強すぎて撮影が難しく、
水面の色がブルーになったこの瞬間がベストショットだった

最短5mノートリミング
眼がどうなっているのか、嘴がどうなっているのか、初めて間近で観察できた
水面下の足までよく見える
カメラマンが続々と集まり出した頃、池の北東の角に安住の地を見つけたか、フェンスと草に囲まれた場所で餌を採り始めたので、一安心して、その日は帰った
翌日は予想どおり地元カメラマンですごいことになった。
古くからの鳥友であるK野くん、O栢くん、K林さんも来られ、発見者のカズくんを囲んで記念写真を撮ってもらった
Stint Fanを名乗るK野くんはシギチの詳しさに関して日本で彼の右に出るひとは居ないと私は思っている
「シギ・チドリ類 画像・識別専門サイト Stint Fan」→
こちら
O栢くんは2010年10月に京都府久世郡久御山町に出た日本初記録のウズラクイナの発見者である

その時オオヨシゴイを探して偶然居合わせた私達も観察・撮影することができた→
こちら
K林さんには先日、大珍鳥の件で大変お世話になったばかりだ
近畿圏以外の方々にはぴんとこないかもしれないが、そんな有名人を呼び寄せてしまうほどビロードキンクロは大阪湾岸では珍鳥なのだ
これらの有名どころ、大御所の方々をも呼び寄せるに至らせたカズくんは過去にも香櫨園浜でオニアジサシやチゴハヤブサを出したり、チームKジュニアの第一線で活躍中
この日ビロードキンクロは朝ひと泳ぎした後、上陸して目を閉じ休んでいた

まさか、このわずか数時間後に落鳥することになるほど具合が悪いとは思わず、私達はもうひとつの珍鳥へと繋がるアナザーストーリーへと向かっていた
ビロードキンクロは昼前にもう一度、水に入って水の中で動かなくなって、そのまま横倒しになるように落鳥したそうだ

14時40分、落鳥の知らせを昆陽池公園で聞いた・・・合掌
2018年4月にハイイロヒレアシシギが昆陽池公園に入った時もそうだったが、海鳥が内陸の池に入ること自体が既に弱っているということを学んだ
ビロードキンクロ・・・最近では浜甲で今年1月に観察したことが記憶に新しいが、ここまできれいな個体ではなく、
英名 Velvet Scoterの名前の由来どおり、ベルベット状の光沢のあるこんなに美しい♂成鳥に、こんなに近距離で出会えることはもうないだろう
画像1、3〜7、9〜13枚目は
Canon EOS 7D Mark II EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
画像2、8枚目はNikon COOLPIX AW130
画像1〜10枚目は
11月14日14時58分〜15時17分
画像13枚目は11月15日9時19分
13枚とも瑞ヶ池公園にて撮影
→「メジロガモ奇跡の奔走記」に続く

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