2009/6/6
日記「歴史をリスペクトする気持ち」に次いで
日本のダンスシーンで変だと思う事そのA。
それは、講師が生徒を束縛する事。
ニューヨークに居た頃、話には聞いていましたが
こんなことを実際に目にするとは思わなかったです。
あるスタジオの講師が、
自分の生徒が他のスタジオのレッスンを受けたら嫌味を言う、
あるスタジオでは、
他のスタジオに行ってレッスンを受けることを禁止している。
私やCeboにはマジで有り得ない話
目が点になります★
自分のクラスに自信がなくて、
生徒さんを失うと思っているんでしょうか?
でもそんな事を言ってる人に、
本当のダンスを人に伝える力があるんでしょうか?
私は、生徒さんはスタジオの所有物では無いし、
生徒さんは色々なスタジオの講師に色々なことを学んで
自分自身が自分なりにいろいろな事を体験して吸収して、
自分のスタイルを見つけていけば良いと思っています。
私は実際にそうやってニューヨークでダンスを楽しんできました。
ニューヨークではみんな自由に色んなスタジオに行きます。
火曜日はこっち、水曜日はあっち、と、
もっともっとダンスレッスンを受けたいから!という感じで。
だから私も気持ちが自由で、本当にダンスを楽しめました。
そして、その自由で何のしがらみも無い環境を
日本の人たちにも是非提供したいと思ってスタジオを始めました。
勿論、スタジオの中や講師の前で「××の方が良いよ」とか、
そんな引き抜きのようなことをするのはマナー違反ですよ。
でも、好きなスタイルが色々あって、
あっちの講師もこっちの講師も好きで、
色んなスタジオで色んな講師のレッスンを受けて、それで良いと思う。
1人の講師だけが好きならそれでも良いと思う。
それは生徒さん自身が決める事ですよね。
ここは日本だから、っていう言いわけはもう古いと思います。
ネクストではそんな変なルールは最初からありません。
生徒さんにはもっとダンスを楽しんで欲しいから。
そりゃ、「うちに来るなら他に行くな」って言う方が
“生徒確保!”っていう風に考えるなら楽かもしれないです。
だけど、ネクストの講師は全員、自分のレッスンに熱心で
生徒さん達に純粋にダンスを楽しんで欲しいと願って行っています。
人間だから、自分のかわいい生徒さんが他の所へ行ってしまったら
そりゃ少しは寂しいです。
でも、他の所の教え方の方が合っていて、
それで生徒さんがもっと上手くなるんなら良いことだと思います。
Ceboのクラスだって、すごく楽しいクラスだけど
10人中10人がCeboのクラスの進み方で付いて行ける訳じゃないと思います。
慣れるまでは挫折しそうになったりします。
あんまり考えすぎずに体を動かして楽しむのが一番だけど
ずっと同じ動きをひたすら教えてもらわないとできない人だっています。
それぞれに合ったクラスを探せて、
色んな所でダンスを楽しめるような環境になれば良いなと思います。

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2009/6/3
日本でダンスを始め、ニューヨークに渡り、
普通に仕事をしながら好きなダンスも続けてた私が
日本のストリートダンスシーンで一番変だと思う事。
それは、
アメリカの文化であるストリートダンスを踊っているのに
その文化をリスペクトする人が少ないということ。
数年前、某雑誌で、日本を代表するダンサーが
「NYのダンサーは彼らをリスペクトするべきだって言いすぎだ」って
インタビューで言ってたのを見ました。
信じられないです。
ナゼNYのダンサー達がそんなことを言うのかを全く分かっていない。
ある雑誌では、他の人のムーブを「自分のオリジナルだ」って
掲載してる人も何人か居ました。
一部の日本の有名ダンサー達は、
海外のダンサー達から学び、そして上手くなったのに、
今は「俺達の方が上手い」「奴らは必要ない」ぐらいの態度。
「これからは日本の独自のダンスにすれば良いんだ」っていうけど、
もとが海外で生まれたストリートダンスである以上
ストリートダンスの歴史を軽視するのはおかしいと思う。
日本人の私達がこれだけストリートダンスを楽しめるのは
海外の文化があってこそ。
なのに、その恩を仇で返している。
ゲストとして呼ぶ時だって、値切って値切って、
彼らに食事代さえ出さない人たちも居る。
彼らのダンスを見て真似て、ビデオに収めて真似て、
自分のオリジナルだって嘘を言う人だって居る。
彼らが居るから、
いまこうやって日本のシーンはビジネスとしても成り立っているのに。
人間として、恥ずかしくないんでしょうか?
そんなことをして、本当にダンスを楽しめているんでしょうか?
本当にダンスを楽しみたい人に本当のダンスを伝えられるんでしょうか?
私は、同じ日本人として、そんな人を見てると恥ずかしいです。
ただ一方で、少しでも歴史を学んで
リスペクトする気持ちを持とうとする人達も私の周りには増えてきました
私はこれからも、ニューヨークの本当のダンス・スピリットを
みんなに届けていきたいと思います。
だって、みんなに心からダンスを楽しんで欲しいから。

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