最近、
退院されたOさんのお話。
Oさんと出会ったのは、Oさんのお母さんが入院されてた時。
もう、3年以上前になります。
Oさんのお母さんは、寝たきりでかなり体格も良くて。
でも、Oさんの奥さんが家でめんどうしてたらしく。
奥さんもかなり体格のいい人でした。
細いOさんとは対照的で、ショートカットで眼鏡かけてね。
貫禄あるなーって感じ。
でもOさんと奥さんいつも仲良くてね。
Oさんは働き者らしく、いつも作業着で病院に来てました。
Oさんは、前回、胃がんの手術をされました。
そして、今回は腸閉塞での二度目の入院。
あっというまに手術が決まったらしく、人工肛門造設されました。
ずっとチームは違ったけど、、、、
たまたまOさんの手術の日に、手術後のお話を奥さんと聞く事になりました。
先生からは、やっとのことで人工肛門を造ってきたとのこと。
腹水も貯まっているし、お腹はがんだらけって。
予後は、1年弱って言ってたけど、数ヶ月単位かもって。
奥さんは、泣きながら「また桜見れないで逝っちゃうんですね」って。
Oさんのお父さんも、兄弟の方もがんで桜の咲くのを見ずに亡くなったって。
でも奥さんは、気丈にOさんには落ちついたら、本当のことを話して下さいって。
御家族の死を見ているから、きっとわかるって。
そして、手術後、本当のことを話してくれって言われてたって。
状態をお話してもらったOさんは、やらなきゃないことがたくさんあるからと。
痩せた身体で、早々と退院して行きました。
術後2週間ぐらいでね。
自分の最後は自宅でと、訪問看護とか、往診してくれる先生とか、全部自分で決めて。
偉いなぁーって。
涙が出ます。
退院の日も、ヨロヨロしながら奥さんと『ありがとうございました、頑張ります、』って。
がん告知、しかも治癒できないがんの場合、つらいものがありますが、、、、
知らずに、ただされるがままお亡くなりになるのか。
しっかり自分の病気を、予後を受け止めて過ごすのかで患者さんは違うのでしょうね。
いろいろと考えさせられる今日この頃です。