今回はまさぼー、いよいよ真新しいバイオレットの携帯からの更新です。
特殊な偏光塗料“マジョーラ・カラー”により、色が紫にも金色にも見えるというまるで玉虫のようなこの携帯が、ずっと欲しかったんですよね〜。ちょっと風変わりなまさぼーにはピッタリな携帯ではないかと思います。
ざわりんも同じメーカーのひとつ前の機種を買いました。こちらは柔らかい白が優しくて、これまたざわりんにとてもお似合いな感じです。我慢と辛抱のこの一年を乗り越えた自分たちへの小さなご褒美です。しかしこんな小さなご褒美も、僕たち夫婦にとっては大きな喜びです。
この一年は、脳出血で倒れた母が中心の一年でした。店の資金繰りが苦しくなり、僕たち夫婦も大変な貧乏生活を強いられることとなりました。
お恥ずかしい話ですが、カップ麺ばかり食べたこともあります。野菜が買えずに、野菜ジュースでごまかしたりもしました。一週間ずっと鶏肉が入ったクリームシチューばかり、なんてこともありました。
父は最初それを嫌がり、質素な食事を口にしてはくれず痩せました。しかし、とにかく何でも食べられるものを口にしておかないと、今度は母のみならず自分たちが倒れてしまいます。母に続いて誰かが倒れれば、まさぼー家はいよいよもっておしまいです!だからそうならないように、父には厳しく言って食事をとらせてきました。
優しいばかりでは人は救えません。相手を思えばこそ、時には厳しさも必要なのです。実際父は長年の“大名生活”のせいで、かなりの甘ったれです。そのうえ都合の悪いことは忘れて逃げようとするので、何度も何度も同じことを言って聞かせなければなりません。
一方、退院してきた母はと言いますと…こちらは言葉も体も不自由になったにも関わらず、以前よりむしろ生きる気力が湧いてきて食欲も旺盛です。入院中に比べ、体重がなんと5kgも増えました。“とろみ剤”を混ぜたお粥のような食事中心ですが母は「おいしい。おいしい。」と喜んで食べてくれます。
同じ一年を体験してきて、どうしてこんなにも差がつくのでしょうか?…それは、体験してきたことをポジティブにとらえるかネガティブにとらえるかの違いです。
物事をネガティブにとらえる人は、必ず昔と今を比べます。そういう人の思考回路は、いつでも“いちばん良かった時”が基準なのです。
しかしながら僕たちの人生は、良いことばかりが続くわけではありません。いやむしろ、つらいことや悲しいことがたくさんやって来ます。年をとれば、老いから体も衰えるのは当たり前。誰もが避けることができない宿命です。
にも関わらず「昔は良かった…」なんて溜め息をついたりするから、思考も行動も停止します。“手が止まる”のです。手が止まっている間は、時計の針も同じように止まってしまいます。心も体も成長しないまま、緩やかに衰えてゆくだけです。
僕たちの毎日は、まるでマジョーラ・カラー。見る人の心の持ちようによって、まるで玉虫のように色を変えます。同じ体験を共有しながら、こうしてだんだん差がついてゆくのです。
まさぼーの携帯はこれまで、赤いベレー帽の赤から、黄色、そして今回の紫と色を変えてきました。
赤は情熱とエネルギーの色。またそれは怒りの色でもあります。黄色は光。希望の色です。
そして今回の携帯の紫は、霊的な色。そして誇り高い高貴な色。そう意識することなく色や機能が気に入って購入した今回の携帯ですが、実は携帯ひとつにもこんな意味が隠されているのです。
それをどう考えどうとらえるかもまた、自分次第。僕は尊い出会いにさらなる感謝の気持ちを深めながら、これからの一年を過ごしたいと思います。
僕の携帯は、マジョーラ・カラー。光を浴びれば金色に輝く、玉虫色の宝物です。

0