教師が生徒達に将来何になりたいかと質問した。
すると、ある生徒はこう言った。
「先生、僕は1ドル札になりたいんです」
随分昔に実家の近所の古本屋で買った「宝島」のディラン特集の中で彼が書いた詩の一節として紹介されたものなんだけど。
何だかずっと頭に残っていて、その後、色々調べてみたけど出処がハッキリせずに、ネットで「1ドル札になりたい」と検索しても僕が随分前に書いたブログのヨタ話がトップヒットするというね。
今となれば、ホントにディラン先生が書いたのかどうかの真偽さえ怪しいけど、確かに僕が持ってた宝島には載ってたんだよなぁ。
僕はこの詩が好きなんです。
ネガティブさもポジティブさも色んなモノが詰まっていて。
18歳当時、それまでパンク一辺倒だった僕は中古レコード屋で働くようになってから色んな音楽を聞くようになったんだけど、ディラン先生の激情に触れた時はもうすんごい衝撃で、家に帰ってソッコーでバイクのメットをスプレーで塗りたくって、手書きで「風に吹かれて」の歌詞を書きなぐって、コレ、リメイク後の方が汚くなってね?つうもんをこれ見よがしに被って意気揚々とサビまくりのSRに跨って街中を爆走してた。
今考えるとものっそハズカスィ若気の至りあるあるぅ!(´Д`)
二年ほど前にZepp東京であったライブを観に行ったけど、殆どの曲のメロディーが変わっていて、英語を理解できない僕には全く楽しめないものだった。でも、小規模の会場を延々と回ってライブしていくスタイルは、ああ、この人は根っからの吟遊詩人なんだろうなぁと思った。
ディラン先生が言ったかどうか分からないけど、僕の中では言ったとされている「1ドル札になりたい」という想いの答えを知りたい訳じゃぁないんだ。
なんだかそっとしておいて欲しいなぁ・・・。とか思う。

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