マチルダはちいさな大天才

「世の中の母親や父親には、ひとつ、おかしなところがある。」と挑発的な一文ではじまるこの物語。読んでみるとなるほど!と頷いてしまう。確かにこんな大人の世界ってあるよなぁって。そんなオトナの言い訳,空言に小さなマチルダは果敢に制裁を加える。「大人に歯向うとは何たる事か!」と憤慨するオトナがいましたら、今一度立ち止まって自分を見つめ直す必要があるかもしれませんよ。子どもたちは小さな眼差しでしっかりと我々オトナを見てますから…。いや、今このマチルダのような立場のオトナがいるのではないでしょうか。絶対的に自分が正しいのに、下品な権力者の前では自分が悪者にされてしまっているオトナが。…この本を読んで少しだけリラックスしましょうよ。
マチルダの読んだ本の一部のリストが揚げられている。読破するのも面白いかも。児童書に敢えてリストアップする本(子ども向けの本ではない!)をみても、著者の奥深さを感じる。恐るべしロアルド・ダール。

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