相馬玲子です。
突然ですが、TVドラマの
「義母と娘のブルース」って
ご覧になってますか?
ご存知ない方に、ちょっとだけ説明。
綾瀬はるか演じるバリキャリ・ウーマンが
8歳の娘のいる男性と結婚。
すぐにこの男性は亡くなってしまいます。
会社も辞めて、その娘を
必死に育てて10年後。
あるパン屋で働き始めます。
佐藤健演じる店長一人でやっている店。
店長の父親がやっていた時代は
流行っていた店。
昔、店長も父親の下で働いていたけれど、
父親に反発して、家を飛び出し、
それから、様々な仕事についたけれど
どれも長続きしない。
自分はやっぱりパン屋だ、と戻る。
でも、父親はすでに引退していて、
店もクローズしてたのを
一人で再開。
一生懸命やっているけれど、
売れない、とにかく売れない。
元バリキャリが働き出して、
少しは売り上げが上がるけれど、
すぐにまたダメに。
元バリキャリは、色々調べた結果、
一旦閉店して
リニューアルオープンをアドバイス。
市場調査をして、ライバル店のパンと
食べ比べを友人たちにも依頼。
すると、何の特徴もない、という意見が。
まずくはないけれど、美味しくもない。
普通に、パン、ってだけ。
元バリキャリは、人気のあった「昔のパン」
の再現を提案するも、
店長は、父親とケンカしてるから
レシピを知らないと言う。
で、引退して地方にいる父親に
頼み込んで、店に来て教えて貰う事にする。
父親は息子の焼いたパンを
次から次へと食べてみて、
まずくもないけど、美味しくもない、と。
そして、息子に対して、
「お前、世界一美味しいパンを作る、
と思って作ってるか?」と問う。
息子は怒って、出て行ってしまう。
元バリキャリに対して、父親は、
「私は、いつも世界一美味しいパンを
作る!と思ってやっていた。
そして、お客さんの反応を見て、
改良を重ねていた。」と。
元バリキャリは、
「昔の父親の頃の味」にする、
という戦略が間違っていた事に気づく。
そして、店長に、
「自分が作りたいパン、
世界一美味しいと思えるパンを
作ってください。」
店長は、しばし考えた後、
「自分は、昔から、角形食パンの耳が
嫌いだ。
耳まで美味しい角形食パンを作りたい。」
それから、その店長の態度が変わるのです。
毎日、毎日、それこそ寝る間も惜しんで、
研究を重ねます。
そして、遂に、耳まで美味しい
角形食パンが完成。
試食の結果、大好評!
元バリキャリは、
リニューアルオープンの日までに
開発してくれ、と言って、
30種類のパンのリストを渡します。
リニューアルオープンまで
2週間しかない、という
そりゃ無理だろう、っていう状況。
でも、店長は、
まずはサンドイッチだな!
と言って、とりかかります。
もう目の色が変わっているのです。
それこそ寝る間も惜しんで、
ひたすら。
他の事なんて耳にも鼻にも入らない。
何か他の次元に行っちゃってるんじゃないか、
っていう位、
没頭!
そして、見事に、2週間で30種類を仕上げるのです。
元バリキャリの娘が
30種類なんて無理だと思ってた、と言うと、
元バリキャリは、
私も20種類がいい所だと思ってました。
でも、20種類と言えば、それより少ししかできないと思って。
30種類と言えば、20種類位できると思ったんです。
しかし、その元バリキャリの読みは間違っていました。
あり得ない事を店長は成し遂げちゃったんです。
元バリキャリは、市場調査をし、
友人たちにモニターになって貰い、
競合店の強みにぶつからないように、
「昔のその店の味の再現」
という戦略を立てました。
これ、もろに3次元の思考です。
そして、また、
30種類と要求すれば、
本当に必要な20種類は作れるだろう、
と読んだ。
これもまた3次元の思考です。
でも、店長は、いわゆるゾーンに入っちゃったわけです。
だから、あり得ない事をやってのけた。
これの秘訣ってなんでしょうか?
それは、
何とか売れるパンを作ろう、
じゃなくて、
世界一美味しいパンを作る!
と決めて
ただ、ひたすら、やる事だけに没頭した、という事。
こんなの無理だ、とか、
自分にはそんな能力はない、とか、
前に言った戦略と違うじゃないか、とか、
こんなので本当に客は来るのか、とか、
そういうつい考えちゃう余計な思考に走らないで、
ただ、ひたすら、
世界一美味しいパンを作る!
今は、角形食パン、
それができたら、
今は、サンドイッチ、
それができたら、
今は、フランスパン、
っていう風に、
目の前の今の事にひたすら没頭。
これですね、秘訣は。
不思議なんだけれど、
3次元の自分を超えた力が出てくるんですよね。
私にも体験があります。
皆様にも何かしら体験があるはずです。
アレッ、こんな短時間に
これだけの事ができちゃったの?!
って、半信半疑になるような。
必死に考えて、っていうのは、
今までの自分の体験の記憶を使ってるわけです。
でも、何かに没頭すると、
興味深い事に、
違う自分に繋がっちゃうようで、
まるで、天から降って来る、みたいに
スムーズに行きます。
それに、何かができちゃう、
だけじゃなく、
思いもかけないサポートが入る事もしばしば。
エッ、こんな風に助けてくれる人が現れるなんて(゜.゜)、
てな具合です。
TVドラマでも、
元バリキャリの娘や、
そのボーイフレンドが
とんでもない才能を発揮して
店長をサポートしてました。
誰もが持っているこの力、
利用しない手はないですよね。
秘訣は、
あ〜だ、こ〜だ、考えず、
決めて、
ただひたすら、目の前のその事に没頭です。

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