あの教育再生会議が、検討課題として「週5日制の見直し」を答申することになったようだ・・・・。彼らの発想の中には「質より量」という言葉しか無いのかと思う。学力低下はすべて週休2日制にしたからだと考えているのでしょうかね。
彼らの言う「学力」の意味が正直、分からないのですが、他の国に比べ、数学能力が落ちたとか、英語ができないとか(昔からですが)どんな事を基準にして言っているのかわかりません。
いろんな国の生徒の学力を比べることをどのようにしているのでしょうか?世界共通のテストでもあるというのでしょうか??私は国別の学力を比べることができるテストの存在を聞いたことも見たこともありませんし、第一、客観的に学力を比較することはできないと思います。
たしかに今の子ども達は、平均すると体力、気力、学力(言葉遣い、表現力)、気遣いなどに以前の子ども達よりは低下していると思います。
体力テストは50メートル走やボール投げなど、客観的に比べることができます。
しかし、学力テストというのは、毎年、同じ問題でやるということはあり得ないので、出題範囲でいくらでも点数は変わってしまいます。いくら標準偏差値などを使ってもそれはその年の受けた人達の中での比較でしかありません。正確無比な比較などできません。これは体力テストでも同じなのですが・・。
昨日も同僚達と話し合いましたが、学校改革に一番必要なことは、クラスの在籍人数を40人から欧米並みの20人にすることです。それが一番効果的で必要なことです。
教育再生会議の答申を見ていると全くその様な視野がありません。ワタミの社長が言うような競争原理の導入は勝者と敗者を作ることです。格差社会がさらに広がります。公教育において、それを第一に求めることはあってはならないことです。教員定数を増やすような、お金のかかるようなことはしないというのがこの会議の原理原則なのでしょう。
体力、気力が低下している子ども達に学習時間だけを増やしたら消化不良になるだけです。たくさんの挫折者を作ります。そしてそれは、社会を不安定にさせる要因を作るだけです。
この教育再生会議は机上の論理、勝者の論理で物事を進めようとしています。日本の教育に禍根を残すことになるでしょう。
エジソン、アインシュタインは学校教育では落ちこぼれ者と言われていました。しかし、その後の功績は歴史が証明しています。
「教育再生会議の人達には学力という意味について真摯に討議してもらいたいと思います。」なんてことを言っても無駄な目先の事しか考えられない人が集まっているようですね。

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