飯島真理 / I'M NOT IN LOVE
単なる10ccのカバーではなく、10ccの同曲と同時再生するとツイン・ヴォーカルとなり、飯島真理の多重録音のコーラスが原曲に更なる厚みを増す、という企画盤。その為、本CDのみの再生では、未完成状態に聞こえる。
そこで一旦二つのCDから同曲をmp3化して同時再生に挑戦してみたのだが、飯島真理の録音のスピードが僅かに速いのか、若しくは手持ちの10ccのCDの方が遅いのか、音がズレて来る。
一部でピアノ音が原曲とは僅かに音程が違う(ホンキートンクの如く、不協和音に響く)ので、これらの解決には飯島真理が製作時に使用した音源を確認する必要が有るのかもしれないと思ったが、歌やコーラス部分の音程は合っているので、演奏するスピードが違うのだと考えた。
「原曲に加えてこの新しい試みも気に入ったので、両方を使ってみたい」
「微妙にキーが異なり、テンポも違うから無理だ」
「いや、君なら出来るさ」
そこで飯島真理側のファイルの音程は変えないで、再生速度のみを変更する作業を開始する事にした。
飯島真理側のファイルの再生速度を0.1%単位で下げて確認した所、キーは変えずに再生速度を0.65%程落とすのがベストと思われた。
しかし、使用したソフトウェアでは0.01%単位での速度調整が出来ない為、一旦元のファイル再生速度を0.1%下げて保存、その保存されたファイルの再生速度を更に0.5%下げた物が現状のベストという結論に達した。
これに到る前にも、元ファイルの再生速度を0.2%落とした物を更に0.4%下げてみたり、0.3%落とした物を更に0.3%下げるという試みも行ってみたが、先の物が6分の曲の間、最もテンポのズレの小さくなる事が判明し、これをベスト・ミックスとした。
時間の都合上、0.1%ずつ再生速度を落としていく作業は断念したが、この方法でベストのミックスが誕生する可能性は有る。(ジョージ・マーティン・談)

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