昨日は高円寺びっくり大道芸を見ましたが、今日は野毛大道芸に行って参りました。
先月の3月16日に、東横線と副都心線の相互直通運転が開始され、埼玉方面からも1本の電車で行けるようになったのと、昨日からNHKテレビのニュースで何度か野毛大道芸の様子が放送されたためか、ここ数年、野毛大道芸に通ってる僕もビックリするほどの大盛況で、会場は大混雑でした。
始まる前から会場に人垣が出来るほどで、各会場を気軽に見て歩く事はほぼ不可能。
昨日は、ジャグリングやアクロバット系の大道芸を見なかったなあと思い、父に桔梗ブラザーズのショーを。
途中で、小さい子供達が見たがっていた様子だったので、僕はその子達にスペースを譲り、隣でショーを始めたブッチリードさんを少々見学。
ブッチリードさんは野毛大道芸の常連で、野毛大道芸に来ると必ず見るのですけど、今日は残念ながらフルのステージは見られず。
でも、腕を切り落とすところだけは無事に見られました。
久しぶりに風船太郎さんのショーも見ました。
長い風船が配られて来たので、僕も膨らまそうとしてみましたが、全くダメでした。
簡単そうに風船を膨らましていますが、やはりプロはスゴイのです。
岐阜から6時間かけて来た風船太郎さんのショー、楽しかったです。
そして、雪竹太郎さんの「アントニーオの物語」を見に行きました。2日間、計6回のショーのうち、最後の回だけで上演する予定だと、野毛大道芸の公式サイトで告知されておりましたので、見に行ったのです。
ショーは予定よりもだいぶ早く、ゆるゆると始まりました。
雪竹太郎さんが「僕のショーを見た事がある人」「アントーニオの物語を見た事がある人」「僕の大道芸を初めて見る人」など、観客に問いかけ、手を挙げてもらい「今日の大道芸は、僕のショーを初めて見る人たちに手伝っていただきたいので、どうかご協力をお願いします」という内容を話し、大人の男性だけに参加してもらう事、状況により、最後まで上演できるかどうかはわからないので、もし途中で終わる事になってもご了承下さい、というような注意やお願いもしていました。
最初に、いつもよりもだいぶ駆け足で「人間美術館」を上演し、観客4名を加えたゲルニカをやった後、その4名それぞれが「アントーニオ」と命名され、雪竹さんの指導のもと、腕立て伏せをしたり、パンチやキックやジャンプなどの訓練を始めました。
踊ったり、飛び回ったりと、全員が素晴らしいアントーニオでした。
そして、最終的に、主役のアントーニオ1名が決定。
これが、とても優秀なアントーニオで、雪竹さんに、次々と無理難題を押し付けられ、飛んだり跳ねたり、1人で大声で演じなくてはいけなくなったりしても、息を切らせ、声を張り上げ、戸惑いながらも、一生懸命にアントーニオ役を演じ、大歓声と大拍手を浴びていました。
ショーの途中、本当にアントーニオが困り果てた時、他3名のアントーニオを呼び戻し、役の交代を頼んでジャンケンをした結果、やはりそのアントーニオが負けてしまい、そのままアントーニオ役を続けなければならなくなった時には、観客も腹を抱えて大笑い。
雪竹さんも「きみは優秀なアントーニオだから、もうひとつ見せ場を作りましょう」と、即興で演技指導をした時も、地面を転げ回ったりと、懸命に演じきり、大きな拍手を浴びていました。
通常は30分のショーですけれど、この雪竹さんの最終回では、1時間を超える大熱演で、とても盛り上がりました。
最後は、4人のアントーニオ全員が再び出て来てカーテンコール。
観客からは、嵐のような拍手喝采。
この写真だけでは、面白さや様子がほとんど伝わらないでしょうけど、とにかく素晴らしい内容でした。
終演後、投げ銭をして、雪竹太郎さんと握手をしながら少しお話をしたら、アントーニオの物語を演じたのは6〜7年ぶりとの事で「体力的に厳しいので、これをやるのは今日が最後かもしれません」と、汗だくのままでお話して下さいました。
なぜ6〜7年も上演していなかったアントーニオの物語を、今回パンフレットなどで告知してまで演じたのかは聞きそびれてしまいましたが、本当に最後になるかもしれないという決意を持って臨んだのだと思いました。
僕が雪竹太郎さんのショーを見始めてから、もう25年以上になると思いますけれど、望みが叶うならば、年に数回でも、無理ならば年に1度でも「アントーニオの物語」が上演されたらいいなあと思っております。
というわけで、野毛大道芸は、とても盛り上がっておりました。