※ 試合結果を含みますので、テレビ放送まで結果を知りたくない人は読まないようにして下さいませ。
昨日は両国国技館まで高専ロボコン2009全国大会を見に行って来ました(公式サイトは
こちら)。
テレビでは第1回から毎年欠かさず見ており、全国大会を見に行ったのは今年で10回目ですが、今年は初めて関東甲信越予選も見に行きまして、全国大会も楽しみにしておりました。
簡単にルールをご説明いたしますとテーマが「ダンシングカップル」で、二足歩行ロボットを含む2台のロボットを制作し、ペアで踊ったり、ジャンプして空中で1回転したりという、8つの課題を全てクリアすれば合計で100点満点になるルールです(詳しいルールは
こちらをお読み下さい)。
もう二足歩行ロボットは当たり前で、ますます難易度が高くなっています。
では先月行われた関東甲信越大会の写真を少しばかりご紹介いたします。
全国出場はなりませんでしたが、造形的にとても優れていて、お気に入りだった長野高専のドラゴンです。
試合では活躍できませんでしたが、羽を広げたりと、作りが素晴らしかったです。
関東甲信越大会では、入場する時にロボコンオリジナルのマウスパッドをいただきました。ポップな絵柄で気に入っております。
この時は、最高得点を出したチームでも40点という記録で、競技の難しさを感じたのと共に、全国大会ではどのぐらいの点数が出るのだろうという期待もいたしました。
地方予選と言いましても、試合は5時間にも及びます。
全国出場にはならなくても、竹トンボを飛ばす仕掛けのあるロボットがあったり、レッサーパンダが歩いたり、中には回路から煙りが出てしまい、アナウンサーに「あれ?なんか焦げ臭い」と言われるトラブルがあったりと、地方大会にも様々なドラマがあります。
では昨日の全国大会の模様です。今年のセットは豪華でした。左右にあるカーテンの向こうから選手が出てくる設計になっておりました。
オープニングでは、ASIMOと一緒に出場するロボットもズラリと並びました。
ルール説明ではASIMOもお手伝い。
今回は2チームずつ競技をし、得点数の高い順から上位8チームが決勝トーナメントに進出できるというルールでした。
個性豊かなロボットもたくさんありました。
こちらは一関高専の「若さま」。
ペアダンスがなかなか良かったです。デザイン賞に輝きました。
大阪府立高専の「オバチャンバラ」は会場を大いに沸かせていました。
バーゲンセールでのおばさま達の戦いを表現したそうです。エキシビジョンにも登場いたしました。
関東甲信越大会でも観客を驚愕させていた、高さ3メートルの大木がぶっ倒れ、その中から昆虫ロボットが現れて踊り出す、というビックリ仰天の展開をした茨城高専の「BeatるG(ビートルジー)」は、両国国技館でも観客を驚かせておりました。
残念ながら全国大会では20点の獲得で、敗退してしまいました。今年の大会で、1番僕がビックリしたのがこの大木でした。
試合中、チームが頭上で大きく手拍子を始めたら、会場も一緒に手拍子をし、踊り出したのが岐阜高専のSpica(スピカ)でした。
このロボット、本当に踊るのです。最後にはキメポーズまで披露しておりました。ミラーボールを運ぶという発想も素晴らしいです。アイディア賞と特別賞を受賞しました。
準優勝に輝いた呉高専の7πRADIAN(ナナパイラジアン)は、素早いウサギとカメのロボットでした。
2台のロボットのコンビネーションも完璧でした。
とても印象に残ったのが、広島商船高専のチームでした。ほとんどが男子3人組のチームだったのに、このチームだけ2年生の女の子2人組で、ロボットも2人で作ったそうです。
ロボットは「新!!シンデレラの巻」と言い、シンデレラと王子様の結婚を表現するという女の子らしい発想でした。ティアラを運ぶというのも、女子ならではのアイディアでしょう。
他にも、子供たちによる人気投票によって選ばれたエキシビジョンがあったりと、ロボットたちのダンスを楽しみました。
決勝戦は、呉高専と香川高専の対戦でした。
それまでの試合では、60点を出したチームが4チームいて、それが最高得点だったのですけど、なんと香川高専が、この決勝戦で満点の100点を出し、見事に優勝いたしました。
まさか100点が出るとは思いませんでした。会場も盛り上がりました。
そして各賞の発表に続き、最高の栄誉である「ロボコン大賞」の発表で、広島商船高専の女の子2人のチームが選ばれた時には、会場から「うお〜!」という歓声が起こりました。
大賞受賞のインタビューで、アナウンサーに「本音を言っちゃってください」と促され「色々とキツイ口調で言ったりもしましたけど…」と、ロボット制作中はちょっと険悪な雰囲気になったような事も匂わせておりましたが、それでもロボコン大賞を取ったのですから、それもきっと良い思い出になるでしょう。
この受賞には僕も感動いたしました。会場も大きな拍手を贈っておりました。
決勝戦で出た満点といい、女の子2人組の大賞受賞といい、劇的な展開の第22回全国大会でした。
開演が午後1時、終了したのが午後6時半という長い大会でしたが、テレビ放送のダイジェストとは違い、やはり生で見てこその熱気や興奮があります。
彼らが日本の未来の技術を担っていくのですね。選手の皆さん、お疲れさまでした。楽しい1日でした。
この全国大会の模様は、NHK総合テレビで2009年12月28日(月)午後10時〜午後11時13分に、また「全試合版」がBS2で2010年1月1日(金)午前10:00〜午前11:30に、それぞれ放送されるそうです。
また来年も、見に行きたいと思います。
ロボコン関係の文章です:
「
高専ロボコン2008全国大会を見てきました」
「
高専ロボコン2007全国大会を見てきました」
「
高専ロボコン2006全国大会を見てきました」
「
ロボコン」
「
高専ロボコン2005全国大会を見てきました」