昨日は雨の中、渋谷クアトロへヒカシューとジューシィ・ハーフ(ジューシィ・フルーツ2/4)のライヴに行って参りました。
昔はパール兄弟などを見にクアトロにはよく行ったものですが、昨日は久々でした。
入り口付近にいたら、お友達のSORAさんが僕を見つけて手を振ってくれました。会場に入ろうと通路に出たら、今度は恒田義見さん(元・近田春夫&ハルヲフォン)がいらしたので、ご挨拶をし、お話しながら入場いたしました。
会場ではバンド仲間のィ┣ 一φ力ラテさんと落ち合い、どるたんやソニックさんたちとも合流。ヒカシューやジューシィ・フルーツのプロデューサーだった近田春夫さんや、ケラリーノ・サンドロヴィッチさんも奥様の緒川たまきさんと一緒にいらしてました(ケラさんのブログ、いつも拝見しております)。
ジューシィ・ハーフのライヴは今回で4度目ですが、このような大きな会場では初めてですので楽しみにしておりました。
まずはジューシィ・ハーフのステージです。登場時のBGMはCMソングにもなったテクノの名曲「ビート・タイム」で、とてもジューシィらしい選曲です(ドラムの高木さんが作った曲です)。若さで、ゴーゴー!
まずは「ふりむかないで」からスタートし「恋愛タクティクス」「睡眠不足は美容の敵」「恋はベンチシート」「燃ゆる瞳」「そんなヒロシに騙されて」「なみだ涙のカフェテラス」「ジェニーはご機嫌ななめ」「夢見るシェルター人形」「おとめのカウントダウン」が演奏されました。
イリアさんの衣装もゴージャスな白いブラウスにピンクのスカートで、ドラムの高木利夫さんも気合いの入った髪型で、ベースのジェフさんのかけ声による「ベンチシート」のエンディングも盛り上がり、ギターのAkishiroさんのヴォーカルも冴えておりました。
Akishiroさんはステージから僕を見つけて下さいましたので、お互いに目礼です。
ステージは順調に進みましたが、イリアさんが曲順を間違え、1人で「恋はベンチシート」を歌い出し、他のメンバーがキョトンとして立ちつくすというハプニングがあり、暖かくも盛大な歓声がわき起こっておりました。イリアさんの天然ボケが、なんとも可愛らしかったです。
「ジェニーはご機嫌ななめ」のギターソロが終わった時には、イリアさんの演奏への惜しみない拍手がありました。他の曲でもイリアさんはギュイーンとギターを弾きまくっておりました。
会場には、ジューシィ・フルーツのオリジナルメンバーの「トコちゃん」こと柴矢俊彦さんもいらしてたそうで、トコちゃんのパートを担当しているAkishiroさんは「緊張しますね」とコメントしておりました(遅れてベースの沖山優司さんも合流するとの事で、演奏後はオリジナルメンバーが久しぶりに揃う、と言っておりました)。
ライヴの最中は僕もフロアで踊りながら聴きました。
ジューシィ・ハーフのライヴは約50分で、アンコールの拍手も起こりましたが、ジョイントライヴという事で、アンコールはなくバンドチェンジになり、ヒカシューのステージになりました。
ヒカシューは1979年にシングル「20世紀の終わりに」でデビューいたしましたが、僕も当時から大ファンで、特に2枚目の「夏」や「うわさの人類」、ベスト盤ですが未発表テイクやレアな曲が収録された「ヒカシュー・スーパー」、それに巻上公一さんのソロ「民族の祭典」などは、それこそレコードがすり切れるほど聴きました。
オリジナルメンバーの井上誠さんと山下康さんのユニット「イノヤマランド」のレコードも大好きで、毎日聴いていた時期があります。
ジューシィのドラムの高木さんは、ドラマーとしてのレコードデビューが、この「20世紀の終わりに」だったそうです(スネアをダビングしたそうです)。
高木さんはヒカシューの1枚目と2枚目のアルバムでもドラムを叩いておりますが、「水に流して」「日本の笑顔」にも4人のドラマーの中にクレジットがありますので、この前「どの曲で叩いているんですか?」とお聞きしたところ「俺、叩いてたっけ?」という驚愕のお答えがあり、記憶をたどってみたところ「岩」と「スカート」だと思う、という風に答えて下さりました。
そういえば、会場で合流したバンド仲間のどるたんとも、ヒカシューがきっかけで知り合ったのでした。今から10年ほど前でしょうか、どるたんのサイトに「うわさの人類」の事が載っており、「僕もこのアルバム好きです」とBBSに書いた事で友達になったのです。
それから、僕が昔住んでいたマンションの数件先にスタジオがあったのですけど、そこにはよくヒカシューがリハーサルに来ておりました。あと偶然ですが、巻上公一さんと僕は、誕生日が同じです。
ステージの巻上さんは、テルミンなどをカッコ良く演奏しておりました。
ヒカシューのステージを見ていたら、高木さんが僕らのところへ来て下さいまして、しばらく一緒にヒカシューのステージを楽しみました。
「実は1曲だけ、加藤和彦さんにプロデュースしてもらいました。その曲をやります」と言って「アルタネイティヴ・サン」も演奏されました。これもすごくカッコ良かったです。
面白かったのは、近田春夫さんがフロアからものすごい大声で「もっとやれー!」と声援を送っていた事です。そして何度も何度も近田春夫さんが中心となってアンコールをし、なんと3回もヒカシューをステージに引っ張り出してしまいました。
「20世紀の終わりに」も「プヨプヨ」も「うわさの人類」も「パイク」もやってくれました。「パイク」はベンチャーズ・ヴァージョンのアレンジでした。
3回目のアンコールでは、客電も点き、スピーカーからはBGMも流れていたのですけど、近田春夫さんの煽りによる盛大なアンコールに応えて出てきてくれて、みんな大喜びです。
ふと見ると、近田さんの隣には、いつの間にか内田裕也さんがいらしておりました。
そういえば内田裕也さんが主催しているニューイヤー・ロック・フェスティバルには、ヒカシューも出ていて「アルタネイティヴ・サン」などを演奏しておりましたし、近田春夫さんも「星くず兄弟の伝説」を歌っているのを見た事があります(ドラムとコーラスは鈴木さえ子さんでした)。
3回目のアンコールが終わった時に、近田さんが「もっとやれー!内田裕也もいるんだぞー!」と怒鳴りましたが、もう時間も遅くなったせいか、撤収作業が始まりました(もう10時近くになっていました)。
しかし、4回目のアンコールはありませんでしたが、会場の観客が近田さんの方を向き、盛大な声援を送った近田さんへの拍手が起こりました。おそらくヒカシューとジューシィを世の中へ送り出した近田さんへの感謝の気持ちも、その拍手にこめられていたと思います。感動的な光景でした。
その後、観客が近田さんと裕也さんに群がり、お2人を写真撮影しておりました。
僕が高校生の頃は、ニューウェイヴにどっぷりでしたので、近田春夫さんは僕のヒーローの1人です。特に「星くず兄弟の伝説」は、レコードがすり切れるほど聴きました。ジューシィに書き下ろした曲も、名曲ばかりです。
帰り際に、イリアさんや高木さんにご挨拶と感想を伝え、ソニックさんと階段を下りていたら、ヒカシューのギタリストの三田超人さんが上がって来ましたので、三田さんに「素晴らしかったです。頑張って下さい」と感想を伝えました。
ソニックさんは「三田さんが今日使われたギターはEGF-1000ですか?」と質問しておりました。
実は、僕もソニックさんもEGF-1000という、30年ぐらい前に発売されたギターを持っていて、三田さんが使っているのも、多分EGF-1000ではないか、と推測していたのです(レスポール・モデルですので、見た目だけでは型番まで判断できないのです)。
三田さんは「そうです」と答えて下さり、ソニックさんは「あ〜!長年の謎が解けた!僕もEGF-1000を持っているんです」と言いましたので、僕も手を挙げて「僕も持ってます!」と言うと、三田さんはちょっとビックリしたように笑っておられました。
会場を出る時「イリアさん、昔と全然変わってないなあ。スタイルも昔のままだった」とお話している人がいました。30年前に美人ギタリストとして有名になったイリアさんですが、今でもそのままのイメージだというのは、スゴイ事だと思います。
憧れの近田春夫さんや、トコちゃんや沖山さんとお話できなかったのは少々残念でしたが、同じ空間でジューシィやヒカシューを楽しめて幸せでした。
ヒカシューは12月26日に、ヒカシューのオリジナルメンバー3人と近田春夫さんを迎えてライヴをするそうです。ゲストは相対性理論です。うわー!相対性理論も大好きなんだよなあ。ヴォーカルのやくしまるえつこさんの曲は近田さんが作ってるし、カップリングは「ジェニーはご機嫌ななめ」だしなあ。
そんなわけで、写真の撮影はいたしませんでしたが、ヒカシューとジューシィ・ハーフのライヴのお話でした(写真はベースのジェフさんのブログにアップされております。
こちら)。
この2つのバンドを世に出した近田春夫バンザイ!
ヒカシュー関連の文章です:
「
アンチョンイイイイイイイイヤッハ!」
「
スイカの行進/ヒカシュー」
「
殺しのブルース/巻上公一」
「
ツイン・ベスト/ヒカシュー」
ジューシィ・フルーツ関連の文章です:
「
夏のジューシィ・ハーフ・ワンマンライヴ」
「
ジューシィ・ハーフ・ライヴ(後編)/続々・ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー」
「
ジューシィ・ハーフ・ライヴ(前編)/続々・ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー」
「
ジューシィ・フルーツ『パジャマ・デート』公式に入手可能に!」
「
ジューシィ・ハーフ初のワンマンライヴ(超豪華飛び入り含)」
「
ジェニーは幸宏、やくしまる」
「
3度目のジューシィ・ハーフ・ライヴ/渋谷クアトロにも出演決定」
「
ジューシィ・フルーツのアルバム3種類が買えるようになりました!」
「
ジューシィ・ハーフ(ジューシィ・フルーツ1/2)復活!」
「
ジューシィ・ハーフ(ジューシィ・フルーツ1/2)のライヴを見てきました」
「
ジューシィ・フルーツ イリアさんは今/2時っチャオ!」
「
コロムビアにリクエストしてジューシィ・フルーツのアルバムをCD化してもらおう!」
「
Perfumeのジェニーはご機嫌ななめ」
「
"ネリネリ"ってどういう意味だ? メルヘン月夜にキス3つ/ジューシィ・フルーツ」
「
ギタリストVS美女シリーズ/土屋昌己VS奥野敦子」
「
グイミー新発売/ジューシィ・フルーツ」
「
天然カフェイン/ジューシィ・フルーツ」
ケラリーノ・サンドロヴィッチさん関連の文章です:
「
隣の女/ケラ&ザ・シンセサイザーズ」