
昨夜WOWOWで放映された『ビートルズ「LOVE」ドキュメンタリー』を見ました。ポールもリンゴもヨーコもオリヴィア(ジョージの奥さん)もジョージ・マーティン親子も出ていました。
僕のようにミキシングをする人間には、各トラックの音を単独で聴けるシーンが嬉しいです。ジョージ・マーティンや息子のジャイルズ・マーティンがMacやコンソールを操作しながら音を聴かせる場面はやはり興奮します。
「LOVE」というアルバムはシルク・ド・ソレイユのショーのサウンド・トラックですので、僕もCDを聴きながらどんな舞台なのだろう?と想像していましたが、昨日はそのショーのリハーサル風景や本番の映像も流れ、その素晴らしさに息を呑んでしまいました。これはスゴイ。
アルバムには未収録だった、ビートルズがスタジオで会話しているシーンも舞台に取り入れられていて、胸に迫るものがありました。スクリーンにそれぞれ4人のシルエットが映し出され、ポールがふざけて「レディ・マドンナ」を歌ったりするのです。
「レディ・マドンナ」のプロモーション・フィルムが、実は「ヘイ・ブルドッグ」のレコーディング風景だという事は昔から知られていた事ですけれど、今回そのフィルムに「ヘイ・ブルドッグ」をキレイにはめ込んだ映像が流れていました。ちゃんと元の音が付くとさすがに感動します。
ジョージ・マーティンがストリングスの指揮をしているシーンにもジーンと来ました。それを舞台化した映像も素晴らしいものでした。
他にも「オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ」のイントロのピアノのバランスが違うミックスがさりげなく流れていたりして、油断がならない番組でした。
曲に対する裏話なども大変に興味深いものでした。曲を作った本人たちが話すのですから、そりゃたまりません。
しかし「メイキング・オブ・サージェント・ペパーズ」の時はコンソールのフェーダー(いわゆるミキサーのボリュームです)を操作しながら解説していたジョージ・マーティンが、今回はほとんど息子のジャイルズが「これが何々のリズム、これが何々のピアノ」と言いながらMacやコンソールを操作するのを隣りで黙って見ている(見守っている)映像には、何とも言えない感動や感慨深さがありました。
またこういうドキュメンタリーを作ってほしいものです。