※今回のレビューは長文ですので前編・後編の2回に分けます(長文すぎて投稿できないためでございます)。
昨日はスティーヴィー・ワンダーの来日公演「Stevie Wonder Japan Tour 2007」の仙台公演に行ってきました。18日はさいたまスーパーアリーナで観ましたので、セットリストがどんな風に変わってるかな?という楽しみもありました(さいたまスーパーアリーナ公演のレビューは
こちらです)。
今回は車で行く事になっていましたので、コンサート前日に下見に行って来ました。

↑ライヴ前日の入り口近辺
閑散としていましたが、機材を搬入している人に「この会場はどのぐらい人が入れるんですか?」と聞いてみたら「8千人ぐらいですかねえ」との事でした。
昨日は早めに出発しました。他の車のナンバープレートを見ると、盛岡、山形、秋田、青森など、他県から来た車がいっぱいありました。スティーヴィー・ワンダーの仙台公演は、1988年以来何と19年振りです。各地から集まって来るのも当然ですね。
駐車場に入ってからラジオを付けると「利府方面はコンサートの影響で3キロの渋滞です」と言っていました。早めに出て正解でした。
会場では開演前にキーボーディストのmacopyさんと携帯メールでやり取りし、無事落ち合う事ができました(macopyさんは山形から参加です)。macopyさんと、名古屋では「レイトリー」をやったらしいとか、ベースはやっぱりネイザン・ワッツだねとか、今回のキーボーディストはロニー・フォスターですねとか、そんな事を話しました。
僕の今回の席はアリーナの中央あたりでした。隣はコンソール(卓、ミキサー)ですので、バランス的には一番期待できる場所でした。
開始予定は午後4時でしたが、大体17分ほど遅れて客電が落ち、コンサートが始まりました。今回のツアーではアルバム「インナーヴィジョンズ」の冒頭3曲をそのまま演奏していますが、仙台でも同じでした。
P.A.のバランスは最初ヴォーカルが奥に引っ込んだ感じで少々残念でした(後半は良くなりましたが)。
1曲目「Too High」のソロではスティーヴィーがハーモニカを吹きましたが、サックスも同時にソロを吹いたので、ゴージャスではあるのですが正直に言うとレコードのようにスティーヴィーのハーモニカだけでも良かったかな、とちょっと思いました(レコードではダビングによるツイン・ハーモニカのソロですので、それに倣ったのかもしれません)。
「Visions」では皆座ってじっくりと聴き、「Living For The City」で再び立ち上がり大きな手拍子、「You Are The Sunshine Of My Life」ではコーラス隊のリード・ヴォーカルに大きな歓声が上がりました。
「Higher Ground」はクラヴィネットのソロから。18日に観た時はオート・ワウの調整をしていて、たまに生のクラヴィの音が出てしまっていましたが、昨日はセッティングも完璧でしばらくのアドリヴの後に演奏が始まりました。「Superstition」ではスティーヴィーが「スクリーム!」というと客が叫びます。
青いグランド・ピアノに向かって僕の大好きな「Don't You Worry 'Bout a Thing」のイントロを弾き始めるとまた盛り上がりました。そのままピアノに向かって「If You Really Love Me」。ピアノ1本になる部分のヴォーカルが18日よりあっさり目だった気もしますが、堪能いたしました。
車で会場に向かう時に、iPodでアルバム「ホッター・ザン・ジュライ」を聴いていたのですが「Lately」や「Master Blaster」の時に「この辺の曲も聴きたいんだよなあ」と言っていたら、イントロが始まりましたよ、大名曲「Lately」の!
もう「Lately」が聴けただけでも大満足です。ベースのネイザン・ワッツはアコースティックな曲ではオベイションのアコースティック・ベースをプレイしていました(普段は5弦のエレクトリック・ベースで、曲によってはシンセ・ベース)。
実はスティーヴィーのノドの調子が絶好調とは言えないようで「Lately」の2コーラス目の出だしの音程が少々不安定でした。小さい声で囁くような歌い方をするには少々難があったようです。しかしそれでも高音はバリバリ出るし、もうスゴイ歌唱力なんですけどね。
「Stay Gold」のイントロのハーモニカではちょっとミストーンを出していて、自分でウケたのかちょっと笑ってハーモニカを持ち直し、今度は正確にフレーズを吹きました。こういうスティーヴィーを観るのも貴重です。この曲で、歌いながらスティーヴィーはステージ袖に一旦引っ込んで、そのまま「Overjoyed」が始まりました。
ステージには日本人の男女1名ずつがテーブルを挟んで座っています。スポットライトが当たり、スティーヴィーが袖に引っ込んだまま「Overjoyed」を歌い出すと、男女が立ち上がってダンスを踊り始めました。粋な演出で美しかったです。スティーヴィーは歌いながら再びステージに登場、ダンスを踊るペアの近くに立ったまま歌い、曲が終わるとダンサーを紹介して再びピアノの前に座りました。
今回のツアー初登場の「Knocks Me Off My Feet」が続いて演奏されました。僕はこの曲が大好きで、確か1990年の東京ドームで観た時にもこの曲を演奏していて、その時に思わずちょっと泣いてしまった曲です。
印象的なイントロをちょっと弾いたところ、イントロのリズムが合わなくて止まってしまい「え〜!やってくれよ!」と思ったら「チョット待ってクダサイ」と日本語で言ってニッコリ笑い、デタラメ日本語で歌舞伎の真似をし、それを見てベースのネイザン・ワッツがゲラゲラ笑い、その後に曲が始まりました。いや〜もう本当にいい曲ですね。シングルにもなっていない、アルバムの片隅の曲ですけれど、きっとスティーヴィーも気に入っているのでしょう。
※ 後編に続きます(後編は
こちら)。