
今日はWOWOWの「ビートルズ・デー」だそうです。午前9時30分から10時間半に渡ってビートルズ一色!
僕が見た事がないのは日本初放映というドキュメンタリー「フロム・リバプール・トゥ・サンフランシスコ」ぐらいかな?あ、リンゴのこの年のライヴ映像も見た事ないかも?
日本初放送になる「ライブ・イン・ワシントンD.C.1964」が嬉しいです。これは僕はフル・ヴァージョン(注:現時点で)の映像をブート(海賊版)で持っていますが、やっぱりブートなので画質が良くないです。今回の放送ではどのぐらい画質と音質が良いのか興味があります。アンソロジーDVD並に良いと嬉しいんですけどね。
僕は熱狂的に受け入れられたこのアメリカ初ライヴが大好きです。これぞライヴ・バンドのビートルズです(アマチュアだったハンブルグ時代などはもっと凄いんでしょうけど、デビュー後の映像しか残ってませんからねえ)。
特にリンゴのドラムが最高!ジョンもポールもジョージもノリにノッていて、本当に素晴らしいです。最高です。ジョンとリンゴ23歳、ポール21歳、ジョージはまだ20歳です。
ところで、アメリカでビートルズの人気が出たこの頃のMCや選曲を見ると、ポールを前に出して、ジョンを引っ込めがち(?)な演出に気が付きます。
このアメリカ遠征の時に出演した1回目(2月9日放映)の「エド・サリヴァン・ショー」ではジョンが1人でリード・ヴォーカルを取る曲がありません。ポールは最初の曲である「オール・マイ・ラヴィング」や「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」などでソロ・ヴォーカルを披露しているのに、です。
その2日後(2月11日)のワシントンD.C.コンサートでも、わずかにジョンのソロ部分がある曲は「プリーズ・プリーズ・ミー」や「ディス・ボーイ」ぐらいです。MCもポールが担当しています。
これはジョンが既婚者だったので、独身だったポールやジョージやリンゴの人気を当て込んだのかなあと思ったりもします。実際に「エド・サリヴァン・ショー」の字幕での紹介はポール、リンゴ、ジョージ、ジョンの順番で、ジョンの名前の下には「SORRY GIRLS,HE'S MARRIED(女性の皆さんごめんなさい、彼は結婚しています)」と字幕が出ます。信じられない事に、1回目の番組ではポールたちに比べると映るシーンもずっと少ないです。
ジョンには奥さんがいるからと他のメンバーを押そうとしたのなら、なかなか戦略的ですが、そのうち既婚者であろうともジョンの人気も凄いという事にマネージャーのブライアン・エプスタインも気が付いて、3回目の「エド・サリヴァン・ショー」からジョンのソロ部分がある「ツイスト&シャウト」や「プリーズ・プリーズ・ミー」を組み込んだのかもしれませんね(2回目まででジョンのソロがある曲はなんと「ディス・ボーイ」だけ!他はポールとデュエットです)。初期のシングルにデュエットが多かったのも関係あるでしょうけど。
…などと、こんな事を色々と考えながらこの頃のビートルズを見るのも楽しいものです。ワシントンD.C.では「ロール・オーバー・ベートーヴェン」を歌い始めたジョージが、マイクの音量が小さい事に気が付いて隣のマイクに移って歌うシーンや、リンゴのしつこいドラムのエンディング、360度全てをファンにかこまれているためにドラムが乗っている台を回すシーンや、ジョンがポールのMCでおどけるシーンも見所です。これぞロックンロール!
僕が「ロック・バンドを組むぞ!」と決心したのが、中学2年生の頃に見に行った映画「ビートルズ・グレーテスト・ストーリー」でこの辺の初期のライヴ映像を見たからでした(上映は確か1978年ぐらいだったと思います)。
ビデオデッキも普及していませんでしたし、ビデオソフトもなく、まだまだビートルズの映像は簡単に見られない時代でした。映画館で「ビートルズ・グレーテスト・ストーリー」を見た僕は、お年玉でヴァイオリン・ベースのコピーモデル(3万円ぐらいでした)を買い、中学3年生の時に念願のバンドを結成したのでした。
というわけで、今日の画像は東映から発売された「ビートルズ・グレーテスト・ストーリー」のビデオです。ベータで15,800円。この頃には「シェア・スタジアム」もビデオ発売されていましたし、たまに「未だに公式発売されていない」とも言われる「レット・イット・ビー」もちゃんと発売されていました(80年代に入ってからですが)。「レット・イット・ビー」の公式ビデオも当時輸入ビデオで取り寄せて買いましたが、値段が29,800円もしました。20年以上前なので大金ですよねえ。良く買ったもんです。
ちなみに最初に買ったヴァイオリン・ベースのコピーモデルはまだ持っています。でも大改造してフレット・レスにしちゃいました(
これです)。
ヒゲを生やしたビートルズもカッコイイけど、20代前半の若いビートルズも実にカッコイイです。