陽だまり楓たん２

倒れてから病室に落ち着くまで、ごろじっちゃんの派遣先の社員のＳ木さんがずーっと付き添っててくれたらしい。
ありがとうございました。早速入院手続きを済ませたよ。
運ばれてすぐに検査されまくったらしいので
Ｈ山社長「検査結果出るまで安心して帰れないよなぁ」
楓たんはいちばぁが迎えに行ってくれてるし、少し待ってみよう。
←潤じぃと市場へ向かう坊や♪

病院の中の食堂でお茶しながら、改めて倒れた時の状況を聞いた。ケーキごちそうになっちゃったよ
「笑っちゃうよなぁ、病室ナンバー556だもん(笑)ゴーゴロウだ！」
社長やＳ木さん、ごろじっちゃん本人の話をまとめると

お昼休み、ご飯を食べ終えて水を飲んだら急に目眩がして焦点が合わなくなった→左の顔が痺れてきて、それを言おう・訴えようとしても喋れなくなり、口に含んだ水はこぼれ、立ってることも出来なくなったという。
目の前で会話をしていたＳ木さんたちがすぐ異変に気づき、現場付きの診療所に運んだが物凄い形相。
即救急車を呼び、今のこの病院に運ばれたのだそうだ。
この病院は今日働いていた派遣先と系列が同じ。
なのでどんなにベッドが混んでいても、どんな遅い時間帯でも、その敷地内で何かあった従業員を優先的に運ぶ。
身元確認より何より運んで治療！
Ｈ山社長「仕事中ではなく昼休みに倒れたこと、周りに人がいたこと、優先的に運ばれたこと、すぐに処置してもらえたこと。すべてが良い方へ進んでいったお陰でお父さんは助かったんだよ」
まさに不幸中の幸いだったということだ。
「高いところで作業中に目眩を起こして落ちたとしたら、何が原因かも曖昧になっちゃう。座ってた時でよかったよ。んで偶然部屋は556があいてたんだ(^_-)」

夕方検査結果が出た。皆で別室へ。
診断は脳梗塞。
血圧が高かったこと、食生活が偏っていること、ヘビースモーカーであること。。。要素は十分にあったんだよね。
医師「今血をサラサラにする薬を入れています。細くなった血管が、血の流れがよくなることでびっくりして出血する危険があるので、二週間は入院とみてください」
パネルに貼られた幾つものごろじっちゃんの頭部の写真。
何だかドラマみたい…
こんな光景が自分の身に起こるなんて…
まだ信じられない
「こうして診てみると他にもところどころに脳梗塞の跡があるんですよ。今までそんな様子や前兆はありませんでしたか？」
いえ…ないです。
血圧の薬を飲んでいる以外は特に目立って悪いところはありませんでした。
「症状がないまま終わってしまったのかもしれませんね」
一通り説明し終えて医師は「何か聞きたいこと、質問はありませんか？」と訊ねて来たけど、何だかボーっとしちゃった頭が回らなかった。
何が何だか分からなかった。
改めて、自分はまだまだ子供だと思った。

明日はママはたまたま有休。
自分の肺の検査があるからね。
Ｈ山社長「何、休みなの？凄い偶然だね、タイミングよかったな」
マリー「オレもＨ山社長もたまたま事務所に今日いたしよー。菜穂もたまたま早く仕事が終わったし、たまたま556だし…(笑)」
とりあえずホッとした。
あの写真の様子だと脳梗塞の心配はこれからも続くみたいだけど、とりあえず一命はとりとめた。
大事な人が生きていること、こんなに感謝したことはない。

ごろじっちゃんの故郷の佐賀にはＨ山社長が連絡してくれた。聖吾さんにもマリーが学校に連絡済み。
本当にありがとうございます。冷静に対応してくれる、頼りになる方々に囲まれてごろじっちゃんは幸せだね。
マリー「今学校もガードが固いからよぉ、簡単には生徒に繋げてくれないんだよ。だから１から説明して身分名乗って、聖吾に電話代わってもらうまですげー時間かかったよ」

小雨の降る中実家へ送ってもらい、必要なものをまとめたり、帰宅していた聖吾さんにごろじっちゃんの病状報告。
そっからバスで帰った。
市場で待つ楓たんはパパが迎えに行ってくれるはずなんだけど…何故か連絡がとれない。
何となくイヤな予感がして家に帰ってみると・・・口を開けて寝ているパパ。この野郎！！信じられない！！（怒）
ママはすぐにまた家を飛び出て楓たんを迎えに行きましたよ…(-_-;)遅くなってごめんね楓たん！

市場で楓たんを拾って、またタクシーで家に戻ると
母ちゃん「あれパパは？」
どうやら反省したのか？兄貴と車で市場まで迎えに行ってくれたようだ。そして携帯が鳴っている…
パパ『ママ今どこですかー？(゜〜゜)』
…すれ違い(-_-;)
”車で迎えに行くよ”、とか、一言連絡しないんだもんなぁ。
タクシー代損したやん
連絡は取れないししないし、パパが電話持ってる意味なーし(-_-;)
…まぁ元々何にも期待もしてないから別にいーですよーだ。

慌しい、非現実的な一日は終わった。。。
とりあえず、明日も忙しくなるから早く寝ておこう。。。。

☆連絡帳より☆
『登園後はアンパンマンの人形セットで暫〜くご機嫌に遊んだかえたん。龍くんがお休みでやや淋しそうでしたがブロックやボールを両手いっぱいに持って終始ニコニコの一日でした。国道沿いを一周お散歩に行き、大きなトラックに大興奮！！また工事現場を通り、目の前でショベルカーが動いているのを見入っていたかえたんでした☆』

いつも通り出社して、いつも通りの勤務。
給与計算が終わったオカゲでとりあえずひと段落。
後処理を片づける一日。
穏やかな日常、さぁ午後も頑張ろう。
昼休みが終わる鐘が鳴った直後、電話が鳴った。

『お父さんが倒れた』

え？

何？

何言ってんの？

電話の向こうで慌てるマリー(←ごろじっちゃんの同僚。森ちゃんが変形していつの間にか”マリー”になった・苦笑)
父ちゃんが倒れた？倒れた！？
「今来るなら病院連れてってやる」
まだ現状を把握出来ないまま早退し急遽ごろじっちゃんの会社へ向かった。自分の心臓の鼓動が聞こえる。
いつかこんな日が来るとは覚悟していたつもりだけれど(ごろじっちゃんは血圧が高かった)自分が動揺しているのを感じた。
電車に揺られていればイヤでも落ち着きを取り戻す。
いちばぁ・聖吾さん・菜穂姉ちゃんと連絡を取り、あとはとにかく祈るのみ。
ごろじっちゃんは今どんな状態なんだろう
どこでどんな風に倒れたんだろう
もう会えないんだろうか
この土日に遊んだばかりなのに。
会社の健康診断で高血圧だと診断され、地元の病院に通院していたごろじっちゃん。
医師に「体大事になさい、まだ若いんだから。孫の顔だって見たいでしょう？」
そう言われて

「もう見たもーん」

顔は見たけど成長も見届けてよ
もう一度会いたいよ
お願いだからごろじっちゃんに会わせて！
まだ55歳じゃない。
まだまだ楓たんと遊んでくれなくちゃ困るよ！
会社で待ってくれていたマリー。
連絡ありがとう、どーゆーことなの？
「昼休みに倒れたらしい。K病院に運ばれたよ。でも今もう歩いてるらしいんだ」
え！？
じゃあ意識あるんだ！？
「うん戻ったみたいだよ」
よかったー(≧▽≦)
それまで張りつめていた気持ちが一気に緩んで涙を抑えられなかったよ
「うんうん、これから行って入院手続きしないといけないから。下着とかタオルとか持ってきた方がいいよ」

意識がある

よかったよー本当によかった！
ごろじっちゃんの笑顔にまた会えるよ！
今すぐにでも会いたいが、命に別状がないのなら、とりあえずは冷静に入院準備だ。
マリーにチャリを借りて実家に行き下着類等確保。
再び会社へ戻って社長の車で病院へ駆けつけた。
菜穂姉ちゃんも仕事終えて来てくれたよ。

病室のベッドでごろじっちゃんと再会。
顔を見るなりまたまた泣き出してしまったママ(^^;)
ごめんね、だってもう会えないかもしれないと本気で思ったんだよ
わんわん泣いたママだけど・・・ごろじっちゃんも泣いてた(^^;)
あなたの存在は大きいのだから、体、大事にしてね。

綾先生「おはよー楓たん♪今日はマリちゃんいるよ〜」
同じぶどう組さんのマリちゃんはいつも遅め登園。
今朝は早かったらしい。
マリ「かえれ！かえれ！」
帰れ？(笑)今来たばっかりですよ〜
どうやら”楓”と呼んでくれているらしい。
楓たんのこと呼び捨てにするのはマリちゃんくらいよー(笑)

マナカちゃんを抱きながら楓たんの傍にいる綾先生。そういや昨日いちばぁに会いました？
綾先生「会いました会いました！初めましてでした！」
やっぱりそうかぁ(^-^)
「楓たんが「これ先生！これ先生！」って感じでおばあちゃんに紹介してくれたんですよ♪」
楓たんも先生といちばぁが初対面なこと分かってたんだねぇ(^m^)

今朝も斗或くん登園してきたよd=(^o^)=b
ママはまだ仕事してないんだけど徐々に登園時間早めてるんだって。全く泣く気配のないとあるん。先週風邪引いて熱出して二日間休んだ以外は順調に登園中だとか。
斗或ママ「保育園楽しいみたい♪」
凄いね偉いね斗或くん(^-^)

綾先生の手をしっかり握って何となくスネ気味楓たん。
”ママとお別れイヤだなぁ…”
そんな感じ。
フテクサレて綾先生にギューッと抱きつく。
優子先生「ほらほら楓たん！アンパンマン！」
気を引くために出してくれたカゴには手のひらサイズのアンパンマンキャラぬいぐるみが6〜7個詰まってた(^o^)
何だそれ可愛い！
カレーパンマンもジャムおじさんもいるよ〜！
依子先生「それ楓たんセットなんだよねー(^^)v」
いかにも。楓たん好み♪
目はもう釘付けでママにバイバイ忘れてますよ〜(笑)

←楓たんのケツみたい（注：ピーチゼリー）