今日は父の誕生日です。
若い頃は、父の生き方に共鳴出来なかったのですが、
今は、素敵な親の元に生まれてよかったなって思っています。
祖父母は戦前の家父長制度が強い時代に、
大恋愛で駆け落ちをしました。
祖父は曾祖父母に子供がなかったので、
養子で、既に結婚相手も決められていました。
しかし、祖母のことを好きになった祖父は
親の反対を押し切って結婚したのです。
但し、戦前は両親の了解がないと戸籍に入れられないので、
今で言う同棲ですね。
祖母が父を身籠もってすぐに、祖父に召集令状が来ました。
第二次世界大戦は昭和16年からですが、
当時の日本は支那事変とか上海事変とか。
そういう戦を繰り返していましたので、
若い青年は戦争に行かされていたのです。
祖母はどんな気持ちで見送ったのでしょうね。
ちなみに、祖父は父が中学生になるまで戦争に行っていましたので
父の赤ちゃんの時とか、
可愛い盛りの子供時代は写真でしか知らないのです。
父が中学の時、帰って来た祖父を見て
「知らないおじさん」だと思ったそうです。
父が生まれたと聞いた曾祖父母は、
跡取りだからと、祖母と父を認めやっと籍に入れました。
祖父が亡くなった時、埋葬許可を得るのに、戸籍を取りに行ったのですが
その時、戸籍を見て、父の出生届けの後に入籍していたので、
事の次第を知ったのです。
祖母は、働き手のない家の支えになって、軍に掛け合い、
偶々家にとても広い土地があったので、
そこで軍馬を飼育し、生計を立てることにしました。
当時は軍の仕事をしていると、一応、食いっぱぐれがなかったのです。
父は
「俺はじいさんではなく、馬に育てて貰った」って言っていましたっけ。
なので、父は乗馬が得意です。
裸馬にだって、平気で乗りますし、暴れ馬でも乗りこなします。
そんな生い立ちからでしょうか。
父から言われ続けたことがあります。
「動物・女性・子供に手をあげてはならない」ということです。
勿論、当たり前のことなんです。
でも、その当たり前のことが出来ない人って多いと思いませんか?
その言葉通り、どんな反抗期であっても、どんなに口答えをしても。
父は一度も私にも、愚弟にも、手を挙げたことがありませんし、
また、母に対しても、そうです。
(反対に、祖父は星一徹みたいな人でした。
すぐに食卓をひっくり返していました。)
動物に対する愛情のかけ方は、それは律儀とも言えるほどです。
以前、飼っていた犬のベルきっちゃん。
男の子で、勝手に外に出ていったりしたものですから、
私は叱って、手をあげようとしたことがあります。
その時、叱られたのは、私の方でした。
「物を言わぬ動物に手を挙げるとは何ごとか。」と叱られました。
仮にベルが粗相をしたとしても。
勝手に外に出たとしても。
絶対に手を挙げて叱ってはいけない、と懇々と言われました。
愛情を持って接したら、飼い主の思いは伝わるのだとも言われました。
その事を聞きながら、「その通りだな」って思ったものです。
それ以来、絶対に手を挙げることなく、動物と共存してきました。
そんな父のことが判るからでしょうか。
ベルきっちゃんも、今、愚弟の所にいるエリーちゃんも。
7日間だけ長浜で生活した福来。ちゃんも。
そして、いつも知らない人が来ると隠れる風子姐さんやしーちゃんも。
父が大好きです。
恐がりで、知らない人には触らせなかった福来。ちゃんは
長浜にいた7日間、いつも父の傍にいて撫でて貰っていました。

風子としーちゃんは、父が呼ぶと近くまで行って遊んで貰っています。
(でも、母に対しては遠巻きに見ていて、警戒していますけど。)
お陰様で足腰は弱ったけれど、健康で生活しています。
月に二度はゴルフに行って楽しんでいます。
いつまでも元気でいて欲しいと思っています。
もっともっと親孝行をしなくっちゃって思っているので
親孝行が出来るまで、しっかり生きていて欲しいと思っています。
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