第1話
〜創世〜
約130億年前、空間や時間が無く、重力が統一された中で電子や素粒子たちが飛び交う超高温、そして超高密度の世界が、生まれたり、消えたりと、それはまるで泡のような不安定な状態でした
そんな、無と有の泡世界の循環の中、クリスマスやバレンタインデーを遥かに凌ぐビッグイベントが起こりました
インフレーション
つまり、重力崩壊です
インフレーションによって重力が外側へ押し出され、泡の中で電子という眠れる獅子が、素粒子という夜の帝王が、やる気という柳生の血が目覚めました
それらは高密度の中で膨大な中学パワーとなって大爆発しました
これがビッグバンです
ビッグバンによって宇宙が生まれました
宇宙が広がるっちゅうことは
時間が生まれやした
電子や素粒子はやがて水素、ヘリウムを経ていろんな物質を創りました
そしてたくさんの物質同士が引力という恋心で寄り添い、イチャイチャしながらも肩を並べるカップルが増え
銀河が生まれました
やがて、銀河は人気スポットとなり、大人から子供まで幅広い年齢層の物質がやってきました
心通わせた物質たちはこの銀河の平和を願い手を繋ぎ
星を生み出しました
仕事熱心な物質たちはアイディアを出し合い、次々といろんな星をポコポコと大量生産し
太陽や地球などを創りました
やがて、太陽は友達がほしくなって合コンをしようと宇宙に漂う星にメールで呼びかけます
そうして集まったのが
太陽系です
そして、飲んだり歌ったりしているうちに告白タイムの時間がやってきました
太陽は地球の前へ行き、想いを伝えようとすると
ちょっとまった!
月が乱入してきました
焦った太陽は無理矢理地球をお持ち帰りしようとしましたが、月がそれに対抗し互いに引っ張り合いの状態になります
意地と欲求のぶつかり合いが何十億年も続きました
それに見兼ねた星の自衛隊たちが頭を冷やすよう威嚇として巨大な氷を発射します
しかし、ミスって地球に誤爆してしまいました
巨大な氷が地球に進み大気圏に突入し始めると、空気との摩擦で巨大な氷が一気に溶けだし、水となって大地に降り注ぎました
これがノアの大洪水です
ノアの大洪水によって地球はファンデーションが落ち、すっぴんを晒すはめに
太陽と月は地球がゲレンデ美人だった事にショックを受けて落胆し、その場から去りました
けど、大洪水のおかげで地球に
海ができました
地球に住居を持つ物質は塩味の味噌汁と太陽光を何億年も食べ、すくすく成長しようやく最小の粒子から
人間になりました
人間は瞬く間に増え、智恵を振り絞り科学で世界を創造しました
しかし、同時に地球を蝕んでいきます
地球の環境破壊にストップをかけるため、宇宙に漂う物質や星たちはいくつかの生命をツボミに包み地球へ送り込みました
いくつかのツボミは世界中に落下しその一つは北海道に降り、人間と変わらない青年が生まれ、
物質や星は
青年に¨ヒデ¨と名付けました
人間という種を喰らいつくせと命じました
200X年、世界は混沌の渦へ向かうのであった

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