1986年に初めての繁殖を行ないました。この時に、我が家に泊まりがけでアフガンハウンドの出産のノウハウを教えてくださったのは、I子さんでした。そのときの教えをほとんど変えずに我が家流として今も続けています。
まず出産しましたら、臍ノ緒を人間=私が処理して、産湯を使います。つきっきりで、出産に立会い母親任せにすることはありません。胎盤も食べさせません。体重測定の後、初乳を飲ませたら、ベビーは、ベビーだけ充分に保温された箱に収め、それをなおかつバリケンに納めます。常時母親につけっぱなしにはしません。
時間の配分を考え、ミルクタイムを決めて、人間=私が毎回、母親につけて母乳を上げる、不足気味の時には哺乳する、ミルクタイムが終わったら、体を拭き上げて又ベビー専用箱に戻します。こうすることによって、母親は充分な休息を取る事が出来、お乳も再びしっかりと張ります。そして、コートを一切、切らずにお産をさせることが出来ます、そして出産後も美しいお母さんでいることが出来ます。
又ベビーにとっては、アクシデントに遭う心配がなく,人間が管理することで、均等に成長することができますし、体調の変化を見逃しません。おなか一杯で眠りにつけるので、ベビーの仕事でもある睡眠を全うする事が出来ます。
出産時には人間の負担の重さは計り知れないものがありますが、こうした我が家流のやり方を私は自信とプライドを持って行なってきています。
ですから、ベビーの面会時間もミルクタイムにあわせていただくので、ミルクタイムでない時間に訪問されたら、次のミルクタイムまでおしゃべりをしてお茶を飲んでお待ち願っています。
こうして、ベビーの成長とともに、箱を外し、バリケンの大きさを変え、最終的には頭数が多いと400のバリケンを2〜3個使用します。
ご飯タイムを決めて、離乳食を食べる、遊ぶ、沈没する=寝てしまうと又それぞれのバリケンに戻します。そうしていくうちに、子犬達は自分達の寝床を汚さないように意識しだし、バリケンから出すと排便するようになります。
そして、バリケンに入ると寝るんだという習慣がついてきますので、大変楽になります。小さい頃から顔や体をまんべんなく拭かれる事によって人間の手を怖がらない、触られることを嫌がらない子になります。
又このやり方をしていると母親との信頼関係も深まり、子犬達とのコミニケーションも沢山行なえます。我が家では出産中でも直後でもいつでも喜んで母親は子犬を見せますし人間の手に委ねます。この姿を見ていただくことは私の誇りです。
このようなアフガンハウンドの育て方を教えて下さったI子さんには今も心から感謝しています。
