キャブレターの部品が不具合でどうしても部品交換する場合や
エンジンの不動期間が長く、再びエンジンを掛けようとした場合などは
キャブレターをエンジンから取り外して、部品交換や洗浄をした方が
何かと作業効率が良いのは、あえて言うまでもありません。
しかし、エンジンからキャブレターを取り外す手間など考えると
ユーザーレベルでは、中々手に負えるものではありません。
・・・で、考える訳です。
もっと手軽に効果が得られる方法を。
いちばん簡単なのは、燃料タンクの所からキャブレタークリーナーを
プシュッとひと吹き。
燃料満タンに対して、6〜8秒も噴射すればOKです。
「キャブレタークリーナーが混ざったガソリン」を使い
燃料系統を走りながら、綺麗にしていく訳です。
ガソリン添加剤を使っても良いのですが、キャブレタークリーナーの方が
用途が広く、値段も安く量も多いので自分はコチラを使います。
キャブレタークリーナーは、こだわりが無く何処の製品でも良いのですが
できれば泡状になる物の方が使いやすいでしょうか?
代表的な製品だとNUTEC NC-120がそうですね。
http://www.nutec-japan.com/lineup/chemical_nc-120.htm
欲張ってキャブクリーナーの量が多くなると、エンジンが掛り難くなるので
気持ち少ないかな?と言う程度が、ちょうど良いかと思います。
これでバイクを暫く走行して、次回にガソリンを給油する頃には
エンジンの調子がかなり良くなってると思いますよ。
一度お試しください。
更にもう少し積極的に?キャブレター内部を綺麗にしたい場合は
バイクから燃料タンクを外した状態で作業します。
純正キャブレターのトップチャンバーを取り外し
スライドバルブ、ジェットニードル、スプリングを取り出します。
これでキャブレター内部まで洗浄する準備が出来たので
キャブレタークリーナーをスライドバルブの収まっていた所から
プシュッとスプレーします。
続いて、バイクのハンドル側のスロットルを全開にすると
純正キャブレターのバタフライバルブが動くので
もう一度キャブレタークリーナーをプシュッとスプレーしておきます。
これでバタフライバルブ周辺と吸気ポート内が洗浄できます。
こんな感じに汚れていた吸気ポート内部を綺麗にします。
(この画像はキャブレターを取り外した状態で撮影した物です)
余分なキャブレタークリーナーの成分は綺麗に拭き取っておき
スライドバルブ、ジェットニードル、スプリングをキャブレターに
組み付け、トップチャンバーを取り付けます。
この作業を4気筒分行います。
続いて、純正キャブレター左側には(ガソリンコック側)
コースティングエンリッチャがあるので、この部分も取り外して
洗浄します(画像中央の丸いフタの部分)
エアカットバルブカバーの中にあるスプリングは結構強いので
カバーを外す際には部品の紛失に要注意です。
キャブクリーナーで洗浄したら、余分な成分は十分に拭き取り
カバーを元通りに組み付けます。
キャブレター外側の埃や汚れは、パーツクリーナーで洗浄した後に
シリコンスプレーで表面を保護しておけば、アルミ部分の白サビは
それ程出ないと思います。
燃料タンクを元通りに組み付け、エンジンを始動する訳ですが
キャブレター内はキャブレタークリーナーが多量に残っているため
エンジンが中々始動に難いと思います。
またエンジン始動直後はマフラーから白煙が出てくるので
暫くエンジンを掛けておき白煙が出なくなれば作業完了です。
これでキャブレターのプチオーバーホールは終わりですが
あくまでも「プチ」なので、キャブレター内部が完全に詰まっていたり
腐食していた場合などは、エンジンからキャブレターを取り外して
キャブレターの分解洗浄をするのが望ましいと思います。


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