(地域向けの伝道文書より)
「神は人をご自身のかたちとして創造された。」 創世記1:27
「人の血を流す者は、人によって、血を流される。神は人を神のかたちにお造りになったから。」 創世記9:6
「まったく若い奴らは・・・」と思わず口をついて出て来て、ハッとさせられることがあります。私も年を取ったということでしょうか(現在43歳)。
ところで皆さんは、「酒鬼薔薇聖斗(サカキバラセイト)」という名に覚えがあるでしょうか。今から12年前、ショッキングな事件を起こした中学生の自称です。四人の小学生が危害を加えられ、そのうちの二人が死亡、さらにそのうちの一人は頭部を切り取られるという、まさに常軌を逸した犯罪が、しかも中学生によって行われたのでした。
「何でこんなことが」と誰もが思いました。テレビには連日心理学者や精神医たちが登場し、彼の犯行を心の病理から説明しようとしていました。親の教育に原因を求める人もいました。いずれにしても、結論は、とにかく彼が精神的に「異常」だったということです。心の病という異常な状態にあったので、犯行を犯したのだと。確かに彼はその意味で「異常」でした。異常な心理でなければできない蛮行だったと思います。
でも、ただの異常者として退けることは誰にもできないと思います。ある意味彼は私たちよりも正直に生きていたからです。というのは、多くの進化論者たちが言うように、全てのモノが物質プラス時間プラス偶然プラスエネルギーから出来ているとしたら、人間も野菜も石ころも本質的には変わらないモノで、だとするなら野菜を切り刻んで人間は切り刻んではならないという究極的な理由はなくなるからです。クジラを食べるのは残酷でカンガルーを食べるのはまともだという活動家たちが論理的に破綻しているのと同様に、私たちもまた論理的に破綻していて、一方の酒鬼薔薇くんは時代の哲学に正直に生きたということになるのです。実際彼は、人を「野菜」と呼びました。
でも、確かに彼のやったことは良くない、残酷なことだと聖書は言います。なぜなら、人は皆神のかたちとして造られたがゆえに、自然とは区別される独特な尊厳を有しているからです。殺したり、切り刻んだりしてはいけないのです。

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