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「和田バス.com - Written by Wadabus・T1534 - 」
(★2009年6月より、トップページのみ、ジオシティーズに移転しました)
和田バス・T1534の、日記や作品ブログ、フォトアルバムを集めていきます。
コンテンツは順次増やしていく予定です。どうぞお楽しみに。
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2009/5/21
【完結編】結婚しました。 小夜の日記
今日、2009年5月21日、わたしと誠ちゃんは、無事結婚しました。
これでわたしたちは、もう夫婦です。生涯のパートナーです。
誰がなんと言おうと、どんな困難や妨害があっても、決して離れません。
これからの人生は、ふたりでしっかり手を取り合って、歩いていきます。
「病めるときも健やかなときも、貧しきときも豊かなときも……」
そう誓い合ったとおり、力を合わせて励まし合って、ふたりで生きていきます。
体調を崩していて心配だったけど、Iちゃんも駆けつけてくれました。
わたしの年若い友人の女の子、Rちゃんも来てくれました。
誠ちゃんの弟・Aくんも、彼の奥さんのKちゃんも来て、お祝いしてくれました。
みんなに祝福されて、永遠の愛を誓うことができて、わたしたちは幸せです。
「つらいこともいっぱいあったけど、死なずに生きてきてよかった……」
わたしは今日ほど、心からそう感じたことはありませんでした。
感激のあまり、会場で涙があふれて、止まらなくなってしまいました。
★ ★ ★
このブログは、これでいったん完結にしたいと思います。
結婚してからの新生活のことは、新ブログを作って、続きを書きますね。
わたしと誠ちゃんの新婚生活、新しいブログの方も、どうぞお楽しみに……。
いままでご愛読くださったみなさまにも、心から感謝いたします。
1000近くのアクセスをいただき、うれしいびっくりでした。
今後のわたしたちの新婚生活にも、どうかご期待くださいね。
これからも引きつづき、ご愛読どうぞよろしくお願いいたします。
読者のみなさまにも、わたしたちから御礼申し上げます。
ほんとうにありがとうございました。
和田小夜&誠司 より
これでわたしたちは、もう夫婦です。生涯のパートナーです。
誰がなんと言おうと、どんな困難や妨害があっても、決して離れません。
これからの人生は、ふたりでしっかり手を取り合って、歩いていきます。
「病めるときも健やかなときも、貧しきときも豊かなときも……」
そう誓い合ったとおり、力を合わせて励まし合って、ふたりで生きていきます。
体調を崩していて心配だったけど、Iちゃんも駆けつけてくれました。
わたしの年若い友人の女の子、Rちゃんも来てくれました。
誠ちゃんの弟・Aくんも、彼の奥さんのKちゃんも来て、お祝いしてくれました。
みんなに祝福されて、永遠の愛を誓うことができて、わたしたちは幸せです。
「つらいこともいっぱいあったけど、死なずに生きてきてよかった……」
わたしは今日ほど、心からそう感じたことはありませんでした。
感激のあまり、会場で涙があふれて、止まらなくなってしまいました。
★ ★ ★
このブログは、これでいったん完結にしたいと思います。
結婚してからの新生活のことは、新ブログを作って、続きを書きますね。
わたしと誠ちゃんの新婚生活、新しいブログの方も、どうぞお楽しみに……。
いままでご愛読くださったみなさまにも、心から感謝いたします。
1000近くのアクセスをいただき、うれしいびっくりでした。
今後のわたしたちの新婚生活にも、どうかご期待くださいね。
これからも引きつづき、ご愛読どうぞよろしくお願いいたします。
読者のみなさまにも、わたしたちから御礼申し上げます。
ほんとうにありがとうございました。
和田小夜&誠司 より
2009/5/12
バスを降りたら、彼が駆けつけてくれるから 小夜の日記
とうとう、本格的に倒れてしまいました。
12時間以上眠っているのに、疲れが取れないどころか、ひどくなっていきます。
食事は一切受けつけず、アクエリアスだけ飲んで、水分補給しています。
そうメールしたら、誠ちゃんが、病院に連れて行ってくれると言いました。
「おれ、今日は早番だから。仕事が終わったら、すぐ行くから」
朝4時に起きて、一日バスを運転して、それから駆けつけてくれるというのです。
家族でさえ、病院に連れて行ってくれるなんて、めったにないのに……。
入院したって、面会に来ることさえなく、メールすら来ないというのに。
「入院してるんだから大丈夫だろ、そのために有名な大学病院に入れたんだから」
わたしが以前入院中、家族にそう言われたときは、心が凍りつきました。
こういうのを、「モラルハラスメント」というのでしょうか。
その言葉、わたしは一生忘れないでしょう……。
だから、誠ちゃんが来てくれると聞いた瞬間、心もからだも楽になりました。
早朝からお仕事して、疲れている彼には、申し訳ない気もするけれど……。
「夕方か夜、仕事が終わりしだい行くから、それまで寝て休んでろ」
「小夜、安心しろ。おれがついてるから。必ず行くから……」
誠ちゃんがそう言ってくれたので、それまでベッドに入って、休もうと思います。
おやすみなさい。
12時間以上眠っているのに、疲れが取れないどころか、ひどくなっていきます。
食事は一切受けつけず、アクエリアスだけ飲んで、水分補給しています。
そうメールしたら、誠ちゃんが、病院に連れて行ってくれると言いました。
「おれ、今日は早番だから。仕事が終わったら、すぐ行くから」
朝4時に起きて、一日バスを運転して、それから駆けつけてくれるというのです。
家族でさえ、病院に連れて行ってくれるなんて、めったにないのに……。
入院したって、面会に来ることさえなく、メールすら来ないというのに。
「入院してるんだから大丈夫だろ、そのために有名な大学病院に入れたんだから」
わたしが以前入院中、家族にそう言われたときは、心が凍りつきました。
こういうのを、「モラルハラスメント」というのでしょうか。
その言葉、わたしは一生忘れないでしょう……。
だから、誠ちゃんが来てくれると聞いた瞬間、心もからだも楽になりました。
早朝からお仕事して、疲れている彼には、申し訳ない気もするけれど……。
「夕方か夜、仕事が終わりしだい行くから、それまで寝て休んでろ」
「小夜、安心しろ。おれがついてるから。必ず行くから……」
誠ちゃんがそう言ってくれたので、それまでベッドに入って、休もうと思います。
おやすみなさい。
2009/5/11
誠ちゃん、入籍を決めてくれてありがとう 小夜の日記
ああ……もう疲れ切ってしまいました。
なにも考えられず、ぬけがらのように、ただぼーっと過ごしています。
外に出る気力はおろか、なにもする気が起きず、一日寝込んでいます。
食事もまた、おかゆと流動食に戻ってしまいました。
こんなときこそ、病院に行きたかったのに、明日は休診だなんて……。
睡眠薬が切れてしまいました。明日はどうやって眠ろうかと悩みます。
でも、これだけ心身ともに疲れていれば、眠れるかもしれませんが。
結婚の日まで、あと10日を切ったというのに。
こんなになってしまって、だめですね。わたし……。
「セルリアンタワーで、記念の食事をするのも、胃腸が治ってからにしようね」
「もし小夜がドレスを着たいなら、あとでスタジオで、写真だけ撮ってもいいんだから」
誠ちゃんがそう言って、優しく気遣ってくれるので、よけいに自分が情けなくなります……。
ともあれ、5月21日には婚姻届を出して、わたしたちは正式に夫婦になるのです。
わたしが寝たきりで、身動き取れないので、新居への引っ越しのめども立たないまま。
それでも誠ちゃんは、この日にどうしても、婚姻届を出すんだと言ってくれます。
「婚姻届さえ出せば、外野がなにを言おうと、おれたちは正式に夫婦なんだ」
誠ちゃんはそう言いますが、確かに法的にも、社会的にもそうですよね?
それにこのことは、わたしたちふたりにとって、それ以上のシンボリックな意味があるという気がしています……。
けれども、わたしのような重い病気の障害者に、路線バス運転士という彼の激務を、果たして支えていけるのでしょうか?
それでも彼は、やや強引とも言える勢いで、婚姻届だけでも出すことを、きっぱり決めてくれました。
誠ちゃんの、その愛情に応えることが、わたしの唯一、できることのように思います。
わたしは主治医からも、「あまり長生きはできないだろう」と宣告されています。
きっと彼を置いて、先に逝ってしまって、悲しませてしまうかもしれません。
そんなわたしに、誠ちゃんはいつも、「死ぬときは一緒だよ」と言います。
「おれの運転する、廃車になったT1534に乗って、天国へ一緒に行こう」って。
生きている間も、死ぬときも、死んで天国に行ってからも、わたしたちは夫婦なんです。
わたしのいまの状態では、あと10年生きられるかどうか、見通しも立ちませんが……。
でも、残り時間がたとえ短くても、生きているうちに、誠ちゃんを精一杯愛したいです。
たとえ病気でも、できるかぎり、だんなさまに尽くすお嫁さんになりたいんです。
とりあえず、婚姻届の用紙をもらってきたり、印鑑を準備したり、21日に間に合うように、いろいろと用意をしなければなりません。
ああでもその前に、病院に行って、薬をもらわなければ……。
消化器内科とメンタルクリニックと、両方行かなければならないので、大変です。
ゴールデンウィークが入ってしまったので、通院が忙しくなっています。
神経内科(てんかん)の方は、体調が悪くて午前中の予約時間に行けず、必要な検査も受けられていません。
連休中だけでも、何度も発作を起こして倒れたので、ほんとはちゃんと、受診しなければならないのですが……。
それでも誠ちゃんが、忙しいお仕事の合間を縫って、毎日お見舞いに顔を出してくれることが、なによりの救いです。とても癒しになっています。
誠ちゃんの顔を見て、ぬくもりを感じることが、わたしにとって、一番のお薬かもしれません。
最近、ずっと不眠で、昼夜逆転気味なので、そろそろ寝ることにします。
ベッドサイドに飾ってある、誠ちゃんの写真に向かって、お話ししながら……。
なにも考えられず、ぬけがらのように、ただぼーっと過ごしています。
外に出る気力はおろか、なにもする気が起きず、一日寝込んでいます。
食事もまた、おかゆと流動食に戻ってしまいました。
こんなときこそ、病院に行きたかったのに、明日は休診だなんて……。
睡眠薬が切れてしまいました。明日はどうやって眠ろうかと悩みます。
でも、これだけ心身ともに疲れていれば、眠れるかもしれませんが。
結婚の日まで、あと10日を切ったというのに。
こんなになってしまって、だめですね。わたし……。
「セルリアンタワーで、記念の食事をするのも、胃腸が治ってからにしようね」
「もし小夜がドレスを着たいなら、あとでスタジオで、写真だけ撮ってもいいんだから」
誠ちゃんがそう言って、優しく気遣ってくれるので、よけいに自分が情けなくなります……。
ともあれ、5月21日には婚姻届を出して、わたしたちは正式に夫婦になるのです。
わたしが寝たきりで、身動き取れないので、新居への引っ越しのめども立たないまま。
それでも誠ちゃんは、この日にどうしても、婚姻届を出すんだと言ってくれます。
「婚姻届さえ出せば、外野がなにを言おうと、おれたちは正式に夫婦なんだ」
誠ちゃんはそう言いますが、確かに法的にも、社会的にもそうですよね?
それにこのことは、わたしたちふたりにとって、それ以上のシンボリックな意味があるという気がしています……。
けれども、わたしのような重い病気の障害者に、路線バス運転士という彼の激務を、果たして支えていけるのでしょうか?
それでも彼は、やや強引とも言える勢いで、婚姻届だけでも出すことを、きっぱり決めてくれました。
誠ちゃんの、その愛情に応えることが、わたしの唯一、できることのように思います。
わたしは主治医からも、「あまり長生きはできないだろう」と宣告されています。
きっと彼を置いて、先に逝ってしまって、悲しませてしまうかもしれません。
そんなわたしに、誠ちゃんはいつも、「死ぬときは一緒だよ」と言います。
「おれの運転する、廃車になったT1534に乗って、天国へ一緒に行こう」って。
生きている間も、死ぬときも、死んで天国に行ってからも、わたしたちは夫婦なんです。
わたしのいまの状態では、あと10年生きられるかどうか、見通しも立ちませんが……。
でも、残り時間がたとえ短くても、生きているうちに、誠ちゃんを精一杯愛したいです。
たとえ病気でも、できるかぎり、だんなさまに尽くすお嫁さんになりたいんです。
とりあえず、婚姻届の用紙をもらってきたり、印鑑を準備したり、21日に間に合うように、いろいろと用意をしなければなりません。
ああでもその前に、病院に行って、薬をもらわなければ……。
消化器内科とメンタルクリニックと、両方行かなければならないので、大変です。
ゴールデンウィークが入ってしまったので、通院が忙しくなっています。
神経内科(てんかん)の方は、体調が悪くて午前中の予約時間に行けず、必要な検査も受けられていません。
連休中だけでも、何度も発作を起こして倒れたので、ほんとはちゃんと、受診しなければならないのですが……。
それでも誠ちゃんが、忙しいお仕事の合間を縫って、毎日お見舞いに顔を出してくれることが、なによりの救いです。とても癒しになっています。
誠ちゃんの顔を見て、ぬくもりを感じることが、わたしにとって、一番のお薬かもしれません。
最近、ずっと不眠で、昼夜逆転気味なので、そろそろ寝ることにします。
ベッドサイドに飾ってある、誠ちゃんの写真に向かって、お話ししながら……。
2009/5/11
5月21日入籍、見切り発車いたします 誠司の日記
おれはもううんざりだ。結婚式なんてやりたくない。
そのことで小夜の家族が、彼女にプレッシャーばかりかけて、彼女の状態がどんどん悪くなっていくのは、見ていて耐えられない。
おれにとっては、結婚式の形式なんて、どうでもいいんだ。
小夜と夫婦になって、「一生一緒に生きていこう」と誓えれば、それでいい。
家族に金を出してもらって、豪華な式を挙げることに、意味があるんじゃない。
そんな理由で、セルリアンタワー東急ホテルを、会場に選んだんじゃない。
渋谷セルリアンタワーは、おれにとっても思い入れがあるし、ふたりの思い出の場所なんだ。
小夜がつらい思いをしてまで、結婚式を挙げることなんて、おれは決して望まない。
むしろ、いくら彼女の家族とはいえ、下手に介入しないでほしいとさえ思ってしまう。
結婚式なんてもういい。ふたりだけで記念に、セルリアンで食事でもできればいい。
婚約指輪も贈ったし、結婚指輪ももう買って、ふたりで身につけている。
婚礼衣装が着たいなら、小夜の体調のいいときを見て、あとで写真だけでも撮れる。
だからおれは、もう決めたんだ。
昨日の晩、小夜にも話して、彼女も納得してくれた。
5月21日に、婚姻届を出して、小夜が用意した結婚証明書にサインする。
それでもう、その日から、おれたちは正式な夫婦だ。誰がなんと言おうと……。
もともと結婚式の日取りを、4月8日に決めていたのには、意味があった。
この日はおれにとって、ある種の記念日で、思い入れのある日付なんだ。
5月21日というのも、それと同じような意味合いの日付と言っていい。
この日もやはり、おれにとっては記念日で、同じように思い入れのある日だ。
おれは昔から、縁起をかつぐというか、占いなども信じる方だったりする。
バスドライバーには、車にお守りをつけている人も多いが、おれも小夜にもらった交通安全のお守りを、肌身離さず身につけている。
そして、自分の思い出や思い入れには、すごくこだわるところがあって、そのものでないと、どうしても気がすまない性格だ。
「山羊座A型は、頑固で保守的」と言われるが、おれはまさにそのとおりなんだ。
(ちなみに、乙女座O型の小夜は、「繊細さと大胆さをあわせ持ち、葛藤が多く、胃腸の弱い人が多い」そうだが……当たりすぎていて心配だ)
おれは、もうこれ以上、結婚を先延ばしにしたくない。
いくら彼女の家族といえど、人の意見に左右されて、自分たちが決めたことを、変えたくはないんだ。
……そうさ、おれはバスドライバーだ。
こうなったらもう、彼女との結婚も、「見切り発車」してしまおう!
だからもう、おれはこれ以上待てないよ。5月21日には入籍するから。
おれにとって意味深い、その日に結婚して、おれたちは夫婦になるんだ。
豪華な結婚式も、きらびやかなドレスも、派手な宴席も、なにもいらない。
小夜。きみはそのままで、十分きれいだよ……。
5月21日まで、あとちょうと10日だよ。もうすぐだからね。
思い出の場所で、ふたりだけで記念の食事をして、永遠の愛を誓い合おう。
きみがこれ以上、家族のために苦しみを深めていくのは、もう見ていられない。
(もちろん結婚してからも、家族とは、一生切っても切れない縁なんだけどな……)
なあ、小夜。おれと結婚して、一緒に暮らそう。
きみがいままで苦労した分まで、おれがきっと、幸せにするから……。
【註:見切り発車】
「本来の意味は、電車やバスが発車時刻になった、または満員になったなどの理由から、客を全員乗せる前に、乗せきれない乗客を見切って、発車してしまうことを言う」
そのことで小夜の家族が、彼女にプレッシャーばかりかけて、彼女の状態がどんどん悪くなっていくのは、見ていて耐えられない。
おれにとっては、結婚式の形式なんて、どうでもいいんだ。
小夜と夫婦になって、「一生一緒に生きていこう」と誓えれば、それでいい。
家族に金を出してもらって、豪華な式を挙げることに、意味があるんじゃない。
そんな理由で、セルリアンタワー東急ホテルを、会場に選んだんじゃない。
渋谷セルリアンタワーは、おれにとっても思い入れがあるし、ふたりの思い出の場所なんだ。
小夜がつらい思いをしてまで、結婚式を挙げることなんて、おれは決して望まない。
むしろ、いくら彼女の家族とはいえ、下手に介入しないでほしいとさえ思ってしまう。
結婚式なんてもういい。ふたりだけで記念に、セルリアンで食事でもできればいい。
婚約指輪も贈ったし、結婚指輪ももう買って、ふたりで身につけている。
婚礼衣装が着たいなら、小夜の体調のいいときを見て、あとで写真だけでも撮れる。
だからおれは、もう決めたんだ。
昨日の晩、小夜にも話して、彼女も納得してくれた。
5月21日に、婚姻届を出して、小夜が用意した結婚証明書にサインする。
それでもう、その日から、おれたちは正式な夫婦だ。誰がなんと言おうと……。
もともと結婚式の日取りを、4月8日に決めていたのには、意味があった。
この日はおれにとって、ある種の記念日で、思い入れのある日付なんだ。
5月21日というのも、それと同じような意味合いの日付と言っていい。
この日もやはり、おれにとっては記念日で、同じように思い入れのある日だ。
おれは昔から、縁起をかつぐというか、占いなども信じる方だったりする。
バスドライバーには、車にお守りをつけている人も多いが、おれも小夜にもらった交通安全のお守りを、肌身離さず身につけている。
そして、自分の思い出や思い入れには、すごくこだわるところがあって、そのものでないと、どうしても気がすまない性格だ。
「山羊座A型は、頑固で保守的」と言われるが、おれはまさにそのとおりなんだ。
(ちなみに、乙女座O型の小夜は、「繊細さと大胆さをあわせ持ち、葛藤が多く、胃腸の弱い人が多い」そうだが……当たりすぎていて心配だ)
おれは、もうこれ以上、結婚を先延ばしにしたくない。
いくら彼女の家族といえど、人の意見に左右されて、自分たちが決めたことを、変えたくはないんだ。
……そうさ、おれはバスドライバーだ。
こうなったらもう、彼女との結婚も、「見切り発車」してしまおう!
だからもう、おれはこれ以上待てないよ。5月21日には入籍するから。
おれにとって意味深い、その日に結婚して、おれたちは夫婦になるんだ。
豪華な結婚式も、きらびやかなドレスも、派手な宴席も、なにもいらない。
小夜。きみはそのままで、十分きれいだよ……。
5月21日まで、あとちょうと10日だよ。もうすぐだからね。
思い出の場所で、ふたりだけで記念の食事をして、永遠の愛を誓い合おう。
きみがこれ以上、家族のために苦しみを深めていくのは、もう見ていられない。
(もちろん結婚してからも、家族とは、一生切っても切れない縁なんだけどな……)
なあ、小夜。おれと結婚して、一緒に暮らそう。
きみがいままで苦労した分まで、おれがきっと、幸せにするから……。
【註:見切り発車】
「本来の意味は、電車やバスが発車時刻になった、または満員になったなどの理由から、客を全員乗せる前に、乗せきれない乗客を見切って、発車してしまうことを言う」