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「和田バス.com - Written by Wadabus・T1534 - 」

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和田バス・T1534の、日記や作品ブログ、フォトアルバムを集めていきます。
コンテンツは順次増やしていく予定です。どうぞお楽しみに。


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2009/5/21

【完結編】結婚しました。  小夜の日記

今日、2009年5月21日、わたしと誠ちゃんは、無事結婚しました。

これでわたしたちは、もう夫婦です。生涯のパートナーです。

誰がなんと言おうと、どんな困難や妨害があっても、決して離れません。

これからの人生は、ふたりでしっかり手を取り合って、歩いていきます。

「病めるときも健やかなときも、貧しきときも豊かなときも……」

そう誓い合ったとおり、力を合わせて励まし合って、ふたりで生きていきます。

体調を崩していて心配だったけど、Iちゃんも駆けつけてくれました。

わたしの年若い友人の女の子、Rちゃんも来てくれました。

誠ちゃんの弟・Aくんも、彼の奥さんのKちゃんも来て、お祝いしてくれました。

みんなに祝福されて、永遠の愛を誓うことができて、わたしたちは幸せです。

「つらいこともいっぱいあったけど、死なずに生きてきてよかった……」

わたしは今日ほど、心からそう感じたことはありませんでした。
感激のあまり、会場で涙があふれて、止まらなくなってしまいました。

  ★ ★ ★

このブログは、これでいったん完結にしたいと思います。

結婚してからの新生活のことは、新ブログを作って、続きを書きますね。

わたしと誠ちゃんの新婚生活、新しいブログの方も、どうぞお楽しみに……。

いままでご愛読くださったみなさまにも、心から感謝いたします。
1000近くのアクセスをいただき、うれしいびっくりでした。

今後のわたしたちの新婚生活にも、どうかご期待くださいね。

これからも引きつづき、ご愛読どうぞよろしくお願いいたします。

読者のみなさまにも、わたしたちから御礼申し上げます。
ほんとうにありがとうございました。


和田小夜&誠司 より

2009/5/12

バスを降りたら、彼が駆けつけてくれるから  小夜の日記

とうとう、本格的に倒れてしまいました。

12時間以上眠っているのに、疲れが取れないどころか、ひどくなっていきます。
食事は一切受けつけず、アクエリアスだけ飲んで、水分補給しています。

そうメールしたら、誠ちゃんが、病院に連れて行ってくれると言いました。

「おれ、今日は早番だから。仕事が終わったら、すぐ行くから」

朝4時に起きて、一日バスを運転して、それから駆けつけてくれるというのです。

家族でさえ、病院に連れて行ってくれるなんて、めったにないのに……。
入院したって、面会に来ることさえなく、メールすら来ないというのに。

「入院してるんだから大丈夫だろ、そのために有名な大学病院に入れたんだから」

わたしが以前入院中、家族にそう言われたときは、心が凍りつきました。

こういうのを、「モラルハラスメント」というのでしょうか。
その言葉、わたしは一生忘れないでしょう……。

だから、誠ちゃんが来てくれると聞いた瞬間、心もからだも楽になりました。

早朝からお仕事して、疲れている彼には、申し訳ない気もするけれど……。

「夕方か夜、仕事が終わりしだい行くから、それまで寝て休んでろ」

「小夜、安心しろ。おれがついてるから。必ず行くから……」

誠ちゃんがそう言ってくれたので、それまでベッドに入って、休もうと思います。

おやすみなさい。

2009/5/11

誠ちゃん、入籍を決めてくれてありがとう  小夜の日記

ああ……もう疲れ切ってしまいました。
なにも考えられず、ぬけがらのように、ただぼーっと過ごしています。

外に出る気力はおろか、なにもする気が起きず、一日寝込んでいます。

食事もまた、おかゆと流動食に戻ってしまいました。
こんなときこそ、病院に行きたかったのに、明日は休診だなんて……。

睡眠薬が切れてしまいました。明日はどうやって眠ろうかと悩みます。
でも、これだけ心身ともに疲れていれば、眠れるかもしれませんが。

結婚の日まで、あと10日を切ったというのに。
こんなになってしまって、だめですね。わたし……。

「セルリアンタワーで、記念の食事をするのも、胃腸が治ってからにしようね」

「もし小夜がドレスを着たいなら、あとでスタジオで、写真だけ撮ってもいいんだから」

誠ちゃんがそう言って、優しく気遣ってくれるので、よけいに自分が情けなくなります……。

ともあれ、5月21日には婚姻届を出して、わたしたちは正式に夫婦になるのです。

わたしが寝たきりで、身動き取れないので、新居への引っ越しのめども立たないまま。

それでも誠ちゃんは、この日にどうしても、婚姻届を出すんだと言ってくれます。

「婚姻届さえ出せば、外野がなにを言おうと、おれたちは正式に夫婦なんだ」

誠ちゃんはそう言いますが、確かに法的にも、社会的にもそうですよね?

それにこのことは、わたしたちふたりにとって、それ以上のシンボリックな意味があるという気がしています……。

けれども、わたしのような重い病気の障害者に、路線バス運転士という彼の激務を、果たして支えていけるのでしょうか?

それでも彼は、やや強引とも言える勢いで、婚姻届だけでも出すことを、きっぱり決めてくれました。

誠ちゃんの、その愛情に応えることが、わたしの唯一、できることのように思います。

わたしは主治医からも、「あまり長生きはできないだろう」と宣告されています。
きっと彼を置いて、先に逝ってしまって、悲しませてしまうかもしれません。

そんなわたしに、誠ちゃんはいつも、「死ぬときは一緒だよ」と言います。

「おれの運転する、廃車になったT1534に乗って、天国へ一緒に行こう」って。

生きている間も、死ぬときも、死んで天国に行ってからも、わたしたちは夫婦なんです。

わたしのいまの状態では、あと10年生きられるかどうか、見通しも立ちませんが……。

でも、残り時間がたとえ短くても、生きているうちに、誠ちゃんを精一杯愛したいです。
たとえ病気でも、できるかぎり、だんなさまに尽くすお嫁さんになりたいんです。

とりあえず、婚姻届の用紙をもらってきたり、印鑑を準備したり、21日に間に合うように、いろいろと用意をしなければなりません。

ああでもその前に、病院に行って、薬をもらわなければ……。

消化器内科とメンタルクリニックと、両方行かなければならないので、大変です。
ゴールデンウィークが入ってしまったので、通院が忙しくなっています。

神経内科(てんかん)の方は、体調が悪くて午前中の予約時間に行けず、必要な検査も受けられていません。

連休中だけでも、何度も発作を起こして倒れたので、ほんとはちゃんと、受診しなければならないのですが……。

それでも誠ちゃんが、忙しいお仕事の合間を縫って、毎日お見舞いに顔を出してくれることが、なによりの救いです。とても癒しになっています。

誠ちゃんの顔を見て、ぬくもりを感じることが、わたしにとって、一番のお薬かもしれません。

最近、ずっと不眠で、昼夜逆転気味なので、そろそろ寝ることにします。

ベッドサイドに飾ってある、誠ちゃんの写真に向かって、お話ししながら……。

2009/5/11

5月21日入籍、見切り発車いたします  誠司の日記

おれはもううんざりだ。結婚式なんてやりたくない。

そのことで小夜の家族が、彼女にプレッシャーばかりかけて、彼女の状態がどんどん悪くなっていくのは、見ていて耐えられない。

おれにとっては、結婚式の形式なんて、どうでもいいんだ。
小夜と夫婦になって、「一生一緒に生きていこう」と誓えれば、それでいい。

家族に金を出してもらって、豪華な式を挙げることに、意味があるんじゃない。
そんな理由で、セルリアンタワー東急ホテルを、会場に選んだんじゃない。

渋谷セルリアンタワーは、おれにとっても思い入れがあるし、ふたりの思い出の場所なんだ。

小夜がつらい思いをしてまで、結婚式を挙げることなんて、おれは決して望まない。
むしろ、いくら彼女の家族とはいえ、下手に介入しないでほしいとさえ思ってしまう。

結婚式なんてもういい。ふたりだけで記念に、セルリアンで食事でもできればいい。

婚約指輪も贈ったし、結婚指輪ももう買って、ふたりで身につけている。
婚礼衣装が着たいなら、小夜の体調のいいときを見て、あとで写真だけでも撮れる。

だからおれは、もう決めたんだ。
昨日の晩、小夜にも話して、彼女も納得してくれた。

5月21日に、婚姻届を出して、小夜が用意した結婚証明書にサインする。

それでもう、その日から、おれたちは正式な夫婦だ。誰がなんと言おうと……。

もともと結婚式の日取りを、4月8日に決めていたのには、意味があった。
この日はおれにとって、ある種の記念日で、思い入れのある日付なんだ。

5月21日というのも、それと同じような意味合いの日付と言っていい。
この日もやはり、おれにとっては記念日で、同じように思い入れのある日だ。

おれは昔から、縁起をかつぐというか、占いなども信じる方だったりする。

バスドライバーには、車にお守りをつけている人も多いが、おれも小夜にもらった交通安全のお守りを、肌身離さず身につけている。

そして、自分の思い出や思い入れには、すごくこだわるところがあって、そのものでないと、どうしても気がすまない性格だ。

「山羊座A型は、頑固で保守的」と言われるが、おれはまさにそのとおりなんだ。

(ちなみに、乙女座O型の小夜は、「繊細さと大胆さをあわせ持ち、葛藤が多く、胃腸の弱い人が多い」そうだが……当たりすぎていて心配だ)

おれは、もうこれ以上、結婚を先延ばしにしたくない。
いくら彼女の家族といえど、人の意見に左右されて、自分たちが決めたことを、変えたくはないんだ。

……そうさ、おれはバスドライバーだ。

こうなったらもう、彼女との結婚も、「見切り発車」してしまおう!

だからもう、おれはこれ以上待てないよ。5月21日には入籍するから。
おれにとって意味深い、その日に結婚して、おれたちは夫婦になるんだ。

豪華な結婚式も、きらびやかなドレスも、派手な宴席も、なにもいらない。
小夜。きみはそのままで、十分きれいだよ……。

5月21日まで、あとちょうと10日だよ。もうすぐだからね。
思い出の場所で、ふたりだけで記念の食事をして、永遠の愛を誓い合おう。

きみがこれ以上、家族のために苦しみを深めていくのは、もう見ていられない。
(もちろん結婚してからも、家族とは、一生切っても切れない縁なんだけどな……)

なあ、小夜。おれと結婚して、一緒に暮らそう。
きみがいままで苦労した分まで、おれがきっと、幸せにするから……。


【註:見切り発車】

「本来の意味は、電車やバスが発車時刻になった、または満員になったなどの理由から、客を全員乗せる前に、乗せきれない乗客を見切って、発車してしまうことを言う」



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