昨日は八王子市夢美術館まで、ムットーニこと武藤政彦さんの「ムットーニ ワールド からくりシアター」を見に行って参りました。
ムットーニさんは自動人形師で、光や音楽を含めたストーリー性の高い自動人形の作家です。詳しい説明は
こちらや公式サイトの
こちらをご覧下さい。
もう10年近く前だと思いますが、渋谷でもムットーニさんの作品を見た事がありまして、その時は20名ぐらい限定で会場を閉め、目の前でムットーニさん自らが作品の解説の口上をしたり、時にはガットギターを演奏しながらストーリーを話してくれたりして、とても印象に残り、昨日もムットーニさんを迎えた上演会があるというので楽しみにしておりました。
上映会の時間までは、美術館内の様々な作品を楽しみました。自動人形と言っても、それぞれの作品から音楽が流れ、その音にシンクロした光や人形の動きが、数分間に渡り繰り広げられます。
人形が動くのはもちろんで、他に照明が変化したり、背景が変わったり、新たに誰かが登場したり、中には作品の後ろの壁に絵が投影されたりと、流れる音楽に完全にシンクロしてストーリーが展開し、それはそれは見事なのです。
上演会の時間には、百数十名ほどの観客が集まりました。ムットーニさんの口上も見所のひとつでありまして、時にユーモアを交えながら、各作品のストーリーをナレーションいたします。以前、僕が見た時は狭い会場で少人数だったため、肉声でも十分でありましたが、昨日はさすがに人数が多く、マイクを使っての解説でした。
中には、制作に半年かかったという作品もあり、流れるパイプオルガンの作曲や演奏も自らがしている事(パイプオルガンはなんとカシオの19,800円のキーボードだそうです)、トランペットの演奏も自らしている事、人形の動きの制御にはパソコンを使っていない事、光の制御の割合が多い事なども解説して下さいました。
ムットーニさんの解説は本当に見事です。ストーリーを語ると、それに合わせて作品が動き出します。まるでムットーニさんの声に従って作品が動いているように錯覚するほどです。中には動き出してから終了するまで7分にも及ぶ作品もあるのですけど、ナレーションによりグイグイとその世界に引き込まれます。
4作品をじっくりと語った後、これ以降は自主的に解説しますというので、別の場所へ移動して皆が床に座ると、そこでも4作品の口上をしてくれました。僕は最初1番後ろに座っていたため、角度的に作品が見づらい時もありましたが、最後は僕の隣りにあった作品の紹介になったため、自動的に僕が1番前で見る事になりまして、終わり良ければ全てよしという事で十分満足いたしました。
印象に残った作品も色々ありましたが、特に今年の新作である「キネトスコープ」が素晴らしかったです。これは箱の覗き穴から見る作品ですので、1度に1人しか作品が見られません。順番を待ち、1名ずつイスに座って見ます。スイッチを押すとストーリーが始まるのですけど、どうやって作ったのか不思議でもあり、幻想的でもある、とても個性的で素晴らしい作品でした。これが4作品ありました。
全部の作品を見終えるまで、大体2時間半ほどでした。
女子の皆さんはおそらくその幻想的なストーリーや美しい光や動きに魅了される人が多いと思うのですけど、男子の僕は、これらの作品はどんなパーツでどうやって作られ、どういう方法で音楽と動きや光を完璧にシンクロさせているのだろうなあという興味もあります。
しかし結局よくわからず、不思議だなあ、スゴイなあ、キレイだなあと感心するばかりです。これほど見事で完璧な作品を作るには、大変な根気が必要なはずです。精密なため、メンテナンスも大変だと思います。
解説が終わってから、ムットーニさんが「この後はグッズ売り場にいますのでお買い上げの方にはサインをします」と言っておりましたが、僕らが会場を出た時には次の上演会の時間が近かったため、ムットーニさんはいらっしゃらず、グッズを買った彼女が残念がっておりました。
会場へ入ってすぐの「ムットーニの工房」の本棚に、さりげなく手塚治虫先生の本があったのも印象的でした。
開催期間は2009年7月5日までです。興味のある人は、
こちらを参考にお出かけ下さい。