暑い・・・
いつもの練習の合間
体育館の外はセミの声でいっぱい
あぁ夏休みなんだなぁ、と思う
8歳のコが、セミの死骸を見つけてきた
本人は普通に虫を捕まえた時と同じ感覚なのだろう
「見て!見て!」
と自慢げ
家に持ち帰るつもりらしい
「一週間経ったから死んじゃったのねぇ」
「なんで?」
「・・・大人のセミは一週間しか生きられないんだよ」
「そうなの!!」
近くにいた6歳と3歳のコも驚いて、みんな悲しそうな顔をしてしまった
「何で?セミ鳴いてるよ?」
「うん。たくさんいるから、聞こえてるのは他のセミの声」
「来年は?来年も鳴くよね?」
「来年は全部他のセミになるね」
子供のセミは何年も土の中で過ごす
やっと大人になって夏になったら外へ出る
土から出てきてセミは鳴いて鳴いて恋人を探す
そして子供をつくって樹の根の近くに産む(私のこの辺の知識が曖昧でちょっとナンでしたが・・・)
ともかく、それは一週間という時間で
後は死んでしまう・・・
小さな子供達に、なんだか切ない話をしてしまった感じ
「お母さんセミ・・・」
一人が死骸を指して言った。
見分けのしかたを知る者がいないので、本当の所はどうなのか分からないが
「そうだね・・・」
このセミが次に命を繋いだと信じたくなった
「ねぇ、このお母さんゼミ土に埋めてあげよう!」
樹の根の近くに
産んだ子供たちが寂しがらないように・・・・
「埋めてあげよう!」
「埋めてあげよう!」
久ぶりに手で土を掘った
捕まえたコが土の窪みにセミを入れてくれた
土を掘る時より、かぶせる時の方が切ないんだと知った
だんだん姿がみえなくなる
「土に還るんだよ。草や木の栄養になったり、それを食べる他の動物の力となったり。命は他の全ての命に繋がっていくんだよ。」
うまく説明できなかった上に、難しいかな?とは思ったが言っておきたくて話しをした
「土にカエル・・・?」
「うん。土に還るんだよ」
「死んでるのにカエレルんだぁ〜!!」
みんなワハハと笑い出す
笑顔が戻ってよかった
こどもは、無邪気だと思った
暑い、暑い・・・
いつもの練習の合間
体育館の外はセミの声でいっぱい
あぁ夏休みなんだなぁ、と思った