・午後1時 分娩室へ
入院室に助産師さんが回診にやってくる。子宮口開大7cmになっていることが判明し、「それじゃあそろそろ分娩室行きましょうか」。分娩室では、まずはいきなり分娩台に乗るのではなく、ゆらゆらイスに座って陣痛の痛みをのがすことに。痛みはかなり激しい。汗が全身から吹き出る。噛みしめている歯が砕けそうなほどなので、持っていたタオルを噛んでこらえる。
その合間に姉、到着。Yの遊び相手をしてくれる。これで、あきらめていたオットの立会いが可能に。ありがとう!! ただし、痛みで顔も上げられないほどなので、まともにお礼も言えたのかどうか。
・午後1時15分 分娩台へ
「じゃあ内診してみましょうか」と助産師さん。だいぶ胎児が下がってきたとのこと。Yのときと比べると、お産の進行がものすごく早い。ものすごく痛いのでこれで早くないと困るのだけど、そのスピードに乗り遅れそうなほどだ。
・午後1時45分 子宮口全開大
・午後1時52分 破水
仰向けがつらいので、横向きになってウンウンうなる。激しい陣痛の波が来て、思わず「イタタタタ!」と声を出した瞬間、「パンッ」。“出口”のちょっと奥あたりで水風船が割れるような音。続いて、太ももの間に温かい水がドバーと流れ出る。おおお、破水だぁ。助産師さんが、インターホンでヘルプを呼ぶ。もうひとり助産師さんが来てくれて、分娩本番の準備。破水したあとをきれいにしてから、両足に厚手のビニール足袋を履かせてくれる。準備が整ったところで、再びインターホン。「S先生呼んでくださーい」。てことは、やったぁ、もうちょっとで生まれるゾ〜!
すぐにS先生が到着。そのころから、股間にソフトボール大の硬いものが挟まっている感覚。ものすごく痛い。それをいますぐ押し出したい。これってもう胎児の頭が出てるんじゃないだろうかと思ったのだが、まだとのこと。「でも髪の毛は見えてますよ〜」と助産師さんが励ましてくれる。
仰向けで横たわっているのがしんどく、身をよじる。痛すぎて、お尻が浮き上がってしまう。助産師さんからすかさず渇が入る。「お尻あげちゃダメですよ! 痛いと思うけどがんばって!」。エエ痛いんですとっても〜〜〜〜〜!
そして、「次の陣痛の波が来たら、いきんでいいですよ!」の声。分娩台の頭の上にあるバーを力いっぱい握って、「ン゛〜〜〜〜〜〜!!」1回目、まだ出ない。2回目、まだ出ない。
「ハイ、呼吸をととのえて〜!」「目をつぶっちゃだめよ、パニックになるから!」
そこで、オットにメガネを取ってもらってかける。分娩中はコンタクトレンズは外しておくのだが、もんどりうつのにメガネのフレームが邪魔になるためメガネも外していた。が、前回のお産でメガネも外していたために、Yの誕生直後の姿がぼんやりとしか見えなかった私。今回はバッチリ見るゾ〜〜〜!
3回目、うわぁ、痛すぎる! もう出てきてちょーだい〜〜〜!!
そして。ピリッと焼けるような熱い痛みが“出口”に走った瞬間、「頭が出ましたよ〜!」。
わ〜、出てきた〜〜〜。
「あっ、ダメよチカラ抜いてっ!」
抜いて、抜いてって言われても、ああもういきみすぎて全身がこわばっちゃって硬直しちゃってるよ〜〜ん! どうやったらチカラ抜けるの〜!?
「ハイ、吐いて吸って〜!」
フゥゥゥ! スゥゥゥゥ! 次の瞬間、カラダも出た〜〜〜!
・午後2時34分 誕生!
とても元気な産声。
助産師さん「立派な赤ちゃんですよ〜!」
S医師「わぁ、大きいわねぇ!」
立ち会っていたオットも思わず、「ほんとだ! 大きいな〜!」と驚くほど。
生まれて直後、呼吸が上手にできなかったので、カテーテルなどを使って気管支のお掃除+酸素の送り込み。苦しそうに咳き込む赤ちゃん。「だいじょうぶでしょうか?」と聞くと、助産師さんの「大丈夫ですよ、よくあることですから」と穏やかな声。ああ、ヨカッタ……。
ひと段落してから、思わず「(お産)ラクだったー!」と声に出してしまう。そのくらいアッという間だった。もちろん、痛かったけど。でもYのときに比べて約半分の短い時間で生まれたから、気持ち的にはすごくラク。
ほどなくして、胎盤が出てくる。助産師さんが胎盤を見せてくれる。想像していたよりも、すごく大きい。レバーのような質感。ヌメヌメぎらぎらと赤黒い。白っぽいのは羊膜かしらん??アレを試食してみる人もいるらしいけど、私はそういう気にはなれないなぁ……。
S医師「縫うので、麻酔しますね。ちょっとチクッとしますよ〜」。
ああ、切れちゃったんだ、出口。聞くと、時計の針で5時半方向に3センチ切れているとのこと。頭はすんなり出たのだけど、肩が出るときに裂けちゃったんだそうだ。「チカラを抜いて」って慌てて言われたのはそのせいだったんだなぁ。まぁいいや、元気に生まれてくれたから。
処置がすんだ赤ちゃんを、分娩台の上に横たわったままカンガルーケア。服の前をはだけて、はだかの息子さんをうつ伏せにして抱く。熱いほど暖かくて、やわらかい。
しばらくすると呼吸も安定し、酸素量も100%に。「やっぱりママに抱かれると安心するのね〜」と助産師さん。オッパイを探すようなしぐさをしたので口元に乳首をよせてあげると、ゆっくり頭を持ち上げ、にじり寄ってきて吸いつく。
やがて、入院室で待っていたYが姉に連れられてやってくる。「Y、きょうだいが生まれたよ〜」と言うと、「あ〜〜」と愛しいものを見るときの顔で赤ちゃんに手を振ってくれる。姉が写真を撮ってくれる(私とオットはカメラの存在をすっかり忘れていた)。
私は血圧が高かったので、そのまま2時間休む。赤ちゃんはそのまま胸に抱いたまま。2時間、両方のオッパイを交互に吸い続ける。とても上手。
《お産その後》
後陣痛がすさまじい。産後4日目が痛みのピーク。あまりに痛くて息が止まる。お産がすんでから、痛み逃しの「ヒッヒッフー」をすることになるとは。一人目にはほとんどなかったのに、二人目が痛いっていうのは本当なんだなぁ。でもそのおかげで、子宮の戻りはバッチリ。通常より一日早く退院できた。
産後10日もすると、後陣痛はほとんど感じなくなった。
悪露は、退院のころには鮮血の色から褐色へと変わり始めていた。が。産後すぐに家事を始めてしまったため、また鮮血へと後戻り。量も増えてしまう。体調も悪くなってしまったので、あわてて大事をとる。数日休んだら、血の色も量も少しずつ元どおりに。
産後3週間をすぎたあたりからぐんと快方へ。産後1ヶ月の現在、色はほとんどなく、量も薄型のナプキンで受け止めきれるぐらいになった。
会陰縫合のアトの腫れは、悪露が落ち着いたのと同じ産後3週目のころにほぼ元通りに。退院のころ、おシモがちくちくと痛かったのだが、あれはどうやら剃毛したのが伸びはじめたためだったみたい。
体重は産後1週間でマイナス10キロ。ただし、順調に減ったのはそこまでで、以降、なかなか減らない。
産後初外出は、産後3週間目。Yをベビーカーに乗せて、家から徒歩5分のスーパーへ。そして産後1ヶ月の現在は、すでに産前と同じ生活に。電車に乗って2時間程度お出かけしても問題ナシ。まだちょっと疲れやすくはあるけれど、これもきっと徐々に元通りになっていくだろう。
産後1ヶ月検診で子宮がほぼ元通りになっていることを確認。縫合のアトも治っているとのこと。ただし血圧が高めに出てしまったので、1週間後に再来院するように言われる。1週間、毎日朝晩測ったデータを持ってくるようにとのこと。

3