壊れかけのテープレコーダーズ Official Web Site
http://kowarekake.com/

小森清貴 solo Album『カトレア』発売中 詳細

小森清貴 Twitter @kiyotakakomori
連絡先 kiyotakakomoriofficial@gmail.com
2017/5/25 | 投稿者: komori

 ということで、既に発表あった通り、壊れかけのテープレコーダーズ、またはじまります。

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 詳細
 http://d.hatena.ne.jp/half-broken_taperecorders/searchdiary?word=%2A%5BRecent%20News%5D


 再始動の場所に選んだのは、新宿Motion。やはり、ここ以外には考えられなかった。「ホーム」ってことばが昔は大嫌いで、どこにも染まるものかって斜に構えていたものだけれど、そんな態度でいなくたって、ただただひとつひとつの出会い、その一期一会に敬意と感謝の念を抱き続けていれば、必然的に様々なジャンル、様々なシーンの音楽が好きになるし、それらを吸収すれば必然的にバンドの音楽も、どこにも属さぬオリジナルものになり、現に10年かかってそうなったに違いないって自負があるから、だからそういう出会いが一番多かったんしゃないかなって思える場所は、やはり自分達にとってはMotionだったのかなと思うので、敢えてこの場所を「ただいま」と門を潜るホームグランドと呼びたいなと思う。

 共演はtheMADRAS。実は元々は昨年の秋位に橋本孝志さんから「来年2マンやろう」って誘いを持ちかけられてたのがことの発端だった。その時既に44Oの脱退はバンド内で決定していたので、彼の誘いに応えることが出来なかった。ただ橋本さんは自分にとっての紛れもないロックスターで、theMADRASのみんなも大好きだし、絶対に壊れかけとの2マンは実現させたいと思っていて、再始動したら最初のライヴはtheMADRASとの2マンにするんだということは、既にその時から自分の心の中では決まっていた。その過程で、僕達の準備期間が長すぎて、今度はtheMADRASから石垣君が脱退してしまうということになり、オリジナルフルメンバーとの2マンは結局叶わぬものになってしまった。その後一時は橋本さんから、7月の2マンの件はどうしようか迷っている、という申告も受けたけれど、彼は「どんな形であれ、やる」ということを選んでくれた。本当に嬉しく思います。

 僕はチューインガム・ウィークエンドのことは当時全く知らなくて、なので彼のtheMADRASに至るまでの、全く表舞台に現れることのなかった、失われた空白の10数年以上の歳月というものを考えると、想像しただけで、いや、想像すら出来なくなってしまう。例えるならそれは1月に活動を停止した壊れかけのテープレコーダーズのその後、小森清貴という人間の所在が消えるということに等しい。次に自分の名が人目にさらされるのが2030年くらいになる、ということと同等なのだ。もし自分がそうなったら、果たして2030年という未来にて、もう一度ロックバンドをやるんだという決意を、僕は持てるだろうか。持てたとしても、どれだけの人間が自分の帰りを待っていてくれるのだろうか。

 だけど橋本孝志は、ロックバンドに戻って来たのだ。今回の「restart & reunion」というイベントタイトルは、壊れかけ以上に、theMADRASにこそ相応しい。

 そして新しくドラムを叩いてくれる高橋豚汁君のことについても勿論書かなければいけない。豚汁君とはFar France時代からの付き合いなので、最初に対バンしたのが2009年かな、もう随分長い付き合いになる。バンド内で44Oの脱退が決まった昨年の秋頃、偶々豚汁君とライヴを観た後で一緒に帰る機会があった。その時彼が「小森さん、俺今暇なんですよ〜」と言っていたので、「そうか、暇なのか、それは調度いいかも知れない…」という想いが脳裏をよぎったのが事の発端。(笑)その時は軽いノリの会話で、今度スタジオでセッションでもしようやみたいな話で終わったけれど、よくよく考えれば彼のセンスや技術の高さは昔から分かっていたので、これは何か神様からの啓示なのかもしれないと思った。そして後日二人だけでスタジオに入りセッションをして、これが予想した通りの好感触で、これはいけるかもしれないと確信し、スタジオの後にさしで呑みに行き、事情とバンドの現状を話し、壊れかけのテープレコーダーズで是非叩いて欲しい、と彼に相談したところ、快く承諾してくれた。その時自分が多分何かエモい話をしてたらしく、お互い酔ってたので記憶も経緯もあやふやだが、なぜか豚汁君は泣きながら参加を承諾してくれた。彼の涙脆い性格はちょっと自分に似ている。そして、昔から思ってたけれど、彼は本当に清々しくて、礼儀正しく、いい奴なのだ。

 そして、1月の壊れかけ停止前ラストのライヴの後、2月には早速豚汁君を迎えた4人でスタジオで合わせてみることにした。最初に合わせたのは「踊り場から、ずっと」。ドラムの4カウントからはじまりバンドインしビートがはじまった瞬間、多分しのさんも、遊佐も、僕と全く同じ気持ちになったんじゃないかなと思う。彼のビート、グルーヴ、テクは笑ってしまうくらい、かっこよかったのだ!

 その後も順調にリハーサルを重ね、古い曲は勿論、新曲も徐々に出来てきている。7月のライヴ時にはバンドがスーパーサイヤ人のような状態になっているに違いない。その為の敢えて取った修行の為の半年間だ。壊れかけのテープレコーダーズに、新たな躍動、新たな生命の息吹を注いでくれた豚汁君に、本当に感謝している。そしてその躍動と呼応するように、遊佐としのさんの演奏も、この数ヶ月でぐっと良くなった。みんな、才気ある人間達だ。壊れかけのテープレコーダーズが存続出来るのは彼らのお陰である。ありがとう。

 と、いうことで、そんな経緯での7月23日のライヴ。

 今から最高に楽しみです。是非沢山のご来場お待ちしております!

■7/23sun

新宿 Motion

壊れかけのテープレコーダーズ

10th Anniversary GIG

『restart & reunion』


OPEN/START 19:00/19:30
AD00V/DOOR ¥2,400/¥2,900(別途入場時1D代¥600要)
[前売りチケット情報]
・eプラス
http://eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002227063P0030001
・メール及びツイッター予約
※混雑時、入場順はプレイガイドの方の整理番号優先となります。

【出演】
・壊れかけのテープレコーダーズ
・theMADRAS

2MAN









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2017/5/20 | 投稿者: komori

 人は自分が生まれた季節というものは原初的に好きなのものなのかもしれなく、自分は10月生まれでやはり10月という季節に愛着があるのだが、それ以外でひとつと言われたら、5月を選びたい。

 5月。初夏と呼ばれる季節。まず気候が良い。暑すぎもなく、寒すぎもしなく。桜の花が散った後に垣間見えてくるのは、新緑の青々とした木々達だ。その新緑を揺らす風が心地よい。緑の香りというものを運んでくれているし、その風が夏を呼びにいっている。夏に声をかける手前、5月はまだ何か燃えたぎる前の、ちょっとした躊躇というか、恥じらいのようなものも感じ、そこが色っぽい。

 5月に、壊れかけのテープレコーダーズは生まれた。2007年、もう10年も前のことだ。随分遠い昔のように思える。

 このバンドの為にはじめて書いた曲で「記念日」という曲がある。そのうたはこんなふうにしてはじまる。

忘れてみて 新緑揺らす5月の 風の中で 僕のうたなんて
だけど、思い出して 蔑む都市の音が
君を壊す時 こんな日のことを


 10年前、どんな気持ちを以ってして、このことばを紡ぎだしたかは、あまりよく覚えていない。10年もの時が経ちずっと今も曲を作り続けていると、段々に昔に作った曲や詞が、他人のもののように思えてくる。それはきっと、そういうものなのだろう。10年前の自己などというものからは、恐らく随分遠い所まで来てしまったのだ。良くも、悪くも。

 それにつけても、二十歳そこそこにしてなかなかいい詞を書いていたじゃないか、と今は思える。忘れてみて、という出だしと、君を壊す時に、うたを思い出して欲しい、という結びへの繋がりが気に入っている。

 これは人それぞれだけれど、少なくとも自分にとって音楽とは、どうしようもなく孤独な時の、壊れそうな時の、最後の、最後の、友達だからだ。

 話は変わり、このように壊れかけのテープレコーダーズは5月に生まれたわけで、毎年5月に記念のイベントを自ら行っていたのだが、結成10周年である今年の5月に何も行えなく、ファンの方々には申し訳なく思います。でも、こういう5月がバンドの長い歴史の過程であったとしても、それはそれで意味があることなのかもしれない。

 そう、今の期間というものは、自分にとっては間違いなく意味のあるものだった。壊れかけの表立った活動が止まって暫く経つが、幸いにもライヴやレコーディングの予定などが途切れることなく、現在に至っているというのは、自分は恵まれているというか、ああ、10年やってきた故での現在があるのだな、と沢山の出会い、繋がりに日々感謝をしている。

 具体例を羅列するなら、この数ヶ月間だけでも、小森ソロや、komori+yusaのライヴは勿論、THE夏の魔物のライヴ、冷牟田敬bandのライヴとレコーディング、大森靖子のライヴとレコーディング、笹口騒音のレコーディング、高野京介と続・1997年のライヴ、6月に姫乃たまさんのライヴへの参加も決まっているし、

自分達のライヴオファー以外でも、こんなにも声をかけて頂き様々な現場で音を重ねることが出来たのだから、自分もまたギタリスト、とか、ミュージシャン、と呼ばれても、差し支えはないのかな。その位には、10年やって、やっとなれたのかな。

 みんな、大好きな人達で、あなた達の音楽に関われることは宝物です。僕に声をかけてくれ、心の底からありがとう。

 2017年5月。壊れかけのテープレコーダーズが生まれてから10年の歳月が流れた。それまでにもいくつかバンドはやったりしていたけれど、壊れかけが、やっとパーマネントに継続することが出来た初めてのバンドだったから、この10年は、ほぼ、自分の音楽活動の10年とも等しい。

 いくつかの叶った夢。いくつかの叶わなかった夢。思い描き、空想していた景色。辿り着いた今この場所から見える景色。

 次の10年が、この10年間のようにはいかないだろう、ということは、ようやく理解出来る程に、遅かったけど、自分も少しは大人になった。人は年を取る。仲間も、家族も、恋人も。
ただ、不思議と壊れかけのテーープレコーダーズに関しては、滅びる感じがしない、このオプティミスティックな感情の出所は自分でも何だろうと思うけれど、なぜかそういう気がする。

 もう一度「記念日」の詞に立ち戻る。うん、まだ僕は僕のうたを思い出せる。寄り添っていて欲しいと思える。そして、その感覚が、少なからずとも最早自分だけのものではないんだ、ってことは、分かっている。だから何も終わってはいない。

 また、はじまる。
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