湯川(福山雅治)は、薫(柴咲コウ)からの依頼で、料理研究家殺人事件の捜査に協力する。
事件が起きたのは、管内の雑居ビルにある料理教室だった。被害者は、経営者のひとりでもある前田美鈴(引田博子)。共同経営者の金沢頼子(たくませいこ)が帰宅した後、教室で残業をしていた美鈴が、侵入してきた小杉(飛田淳史)という男にメッタ刺しにされて死亡したのだ。小杉は、不審な物音に気づいた警備員に発見され、逃亡しようとした際に窓から転落して死亡していた。
美鈴と小杉の間には接点がなかった。だが、事件の1ヵ月ほど前、美鈴が最寄りの警察にストーカー被害の相談に訪れていたことから、事件はストーカー殺人と見られていた。実は薫が湯川に相談したかったのは、事件そのものではなく、美鈴の妹・千晶(釈由美子)の奇妙な証言についてだった。千晶は、美鈴がストーカーに悩まされていることを知って心配し、度々、姉の部屋に泊まりに行っていたのだという。
事件のあった夜も、千晶は美鈴の部屋で帰りを待っていた。そのとき千晶は、窓の外から、美鈴が室内をのぞきこむようにしている姿を目撃したのだという。しかし、すでにそのとき、自宅から30キロも離れた料理教室で美鈴は死んでいたのだ。薫から事件の詳細を聞いた湯川は、テレポテーション――ごくわずかの時間、あるいは瞬間的に人や物が長距離を移動するという現象は世界中で報告されている、と言うと、この一件に強い興味を示す。